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【資料2】令和8年度研究事業実施方針作成のための意見伺い(AMED研究) (47 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57788.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第144回 5/14)《厚生労働省》
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解析から、この遺伝子の発現異常を示す新たな症例の同定に成功した。
【成果の活用】臨床的意義不明なバリアントを網羅的に解析することでミトコンドリア
病の遺伝子診断の迅速化を実現した。また、本方法は他の遺伝子異常にも応用可能で
あり、今後の早期診断および早期治療を実現する手助けとなる。
【課題名】乳がん・大腸がん・膵がんに対する適切な薬剤投与を可能にする大規模デー
タ基盤の構築(令和3年度終了)
【概要】様々ながんに関連するとされている 27 個の遺伝子に関して、健常人と胃がん
患者で比較したところ、9遺伝子(BRCA2、ATM、BRCA1、MLH1、PALB2、APC、MSH6、MSH2、
CDH1)の変異が胃がんのリスクの上昇に関わっていることを見いだした。また、これ
らの遺伝子の病的バリアントが存在することでピロリ菌感染による胃がんのリスク
がさらに高まることを発見した。
【成果の活用】これらの遺伝子群の病的バリアント保持者に対して、ピロリ菌の除菌を
推奨し、胃がんのリスクの低減の一助とする。
【課題名】高精度ハイスループットスクリーニングによる天然変性領域 VUS の体系的機
能アトラスの構築(令和6年度継続中)
【概要】がん細胞は核膜に存在する分子輸送孔の近くにバイオ液滴を配置することで、
がん遺伝子から読み取られた mRNA を効率的に細胞質へ運ぶ仕組みを解明した。この
バイオ液滴の空間的配置制御が、がん遺伝子の発現と維持における重要な基盤機構で
あることを発見した。
【成果の活用】遺伝子の空間レイアウトを標的とする、新たな創薬開発やがん治療戦略
につながることが期待できる。

2 令和7年度に推進する研究課題
(1)継続研究課題のうち優先的に推進する研究課題(増額要求等する課題)の概要、及び
期待される研究成果の政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】ゲノム創薬研究の推進に係る課題解決に関する研究
【概要】ゲノム創薬研究においては、研究者が各種バイオバンクの検体等を有効に利活
用することが重要であることから、バイオバンク利活用を推進するため、バイオバン
クの管理、運営体制をさらに充実させるための情報の収集及び整理を行う。
【成果の活用】バイオバンクの高品質な管理・運営体制が構築されることで、データベ
ースやバイオバンクに集積されているゲノム情報・臨床情報等がより一層活用される
ことで、個別化医療が一層推進されることを目指す。
【課題名】ゲノム情報を活用した新規創薬ターゲットの探索等の基盤整備に関する研究
【概要】遺伝性疾患の RNA 構造(スプライシングバリアント及び非コード RNA を含む)
に関するデータを解析し、高い有効性・安全性を有する医薬品シーズ(主に核酸医薬
品)を効率よく探索・同定するため、データベースをさらに充実させる。
【成果の活用】疾患 RNA データベースを構築することにより、RNA を標的とした RNA 異
常を修正する核酸医薬や次世代低分子医薬の創薬研究推進に寄与することが期待さ
れる。
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