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【資料2】令和8年度研究事業実施方針作成のための意見伺い(AMED研究) (165 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57788.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第144回 5/14)《厚生労働省》
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【概要】統合的腹腔鏡手術修練プログラムの構築を目指している。ブタ臓器を用いたウ
ェットラボにおいて、トレーニング中の鉗子動態データを用いることで、熟練者の鉗
子動態の特徴を言語化・見える化した。また鉗子動態データと機械学習を用いて、左
右の鉗子の協調性、遠近感の把握能、組織把持、自動性、効率性や、技術的到達度を
自動算出し、学習者が定量的・定性的な評価を、オンサイトで得られる腹腔鏡トレー
ニングモデルを確立し、教育効果を検証した。
【成果の活用】腹腔鏡トレーニングモデルは定量的フィードバックの教育効果に関して
医学生を対象とした検証も行うことで有効性を確立し、関連学会と連携して外科医へ
の教育利用を検討中である。鉗子動態データに関しても、仮想空間上の高い精度でリ
アルタイムの鉗子先端位置情報を提示する手術支援システムへの発展を目指す。
【課題名】無意識下の運動制御を基にした手術技術の均等化・標準化に関する研究開発
(令和3~5年度)
【概要】マイクロサージェリーの手術手技におけるコツの「可視化」をはかり、データ
ベース化することで今後の人材育成を容易にする。
そのために、熟練者・初心者にそれぞれトレーニング用の血管を縫合させ、その際の
視線・姿勢などの各種データを収集するとともに顕微鏡画像・手術手技映像を収集し
た。解析を進めた結果、熟練者と初心者には実際に運動を行う側とは反対側の動きと
視線に大きな違いがあることが判明した。また、関節鏡画像も同様に熟練者・初心者
による各種データを収集し、AI による自動解析が進められる目処が立った。
【成果の活用】手技の解析を通じ「訓練」としてふさわしい項目をデータベース化し、
人材育成に役立てる。また、安全な手術施行を目指し、
「ふさわしくない」手術手技に
対しては警告が発せられるようなシステム開発につなげる。具体的には日本手外科学
会・日本マイクロサージャリー学会と連携し、専門医の技術評価としての利用を検討
している。

2 令和7年度に推進する研究課題
(1)継続研究課題のうち優先的に推進する研究課題(増額要求等する課題)の概要、及び
期待される研究成果の政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】外科領域における、医療者の経験や知識に基づく、優れた無形の医療技術の
データ化及び分析を通じた効果的な外科的手技等の開発に向けた研究
【概要】外科医の減少、偏在が進む中で、外科医の手術技能の水準を維持・向上させる
ために、より優れた外科的手技を有形・保存化し、次世代への伝承や新たな医療技術
の開発へ応用する。さらに、各診療科にまたがる横断的な外科領域の研究を推進し、
サステナブルな外科教育に資するシステムの構築を目指す。
【成果の活用】高い専門性が求められる外科診療において、外科教育システムへの応用
や新たな医療機器等の開発に資するアルゴリズムの作成が期待される。また、それら
の成果物が、外科認定医試験や手術指導ガイドラインへの反映等の学会連携による社
会実装や AMED「医療機器・ヘルスケアプロジェクト」の研究事業等へ移行されること
も期待される。
(2)新規研究課題として優先的に推進する研究課題の概要、及び期待される研究成果の政
策等への活用又は実用化に向けた取組
継続研究課題の拡充に重点を置くため、該当なし。
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