【資料2】令和8年度研究事業実施方針作成のための意見伺い(AMED研究) (149 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57788.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 科学技術部会(第144回 5/14)《厚生労働省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
えた中長期的な予防方策の開発、個別的に介護予防行動が取れるような具体的な方
策の開発、産官学連携による ICT・IoT を活用した基盤整備を行う。また、予防策
を効果的に行うため、コミュニティなどの基盤の醸成につながる要因の解明や体制
構築方法の提案など、包括的な介入手法を開発する。
○ 高齢者特有の疾患・病態・徴候に対する適切な医療・介護手法の開発
重度化防止、QOL 向上を目的としたフレイルやサルコペニアといった加齢に伴う状
態との関連が証明されている徴候の原因解明と適切・効果的な介入方法を開発する。
また、心不全や肺炎といった高齢者に多い疾患・病態を簡易に把握・測定する支援機
器等、適切な医療・介護の提供方法を確立する。超音波機器によって骨格筋の量的、
質的評価を行うアルゴリズムを開発する。新型コロナウイルス感染症の高齢患者死亡
においても重視された、基礎疾患および多疾患併存に適切に対応し、本人の価値観や
QOL、家族の介護負担等、重要なアウトカムを踏まえ、適切に対応できるよう既存のエ
ビデンスをレビューする。患者報告アウトカム(Patient Reported Outcome; PRO)
を含め、医療・介護で共有すべき適切なアウトカムについて、症例を用いた研究を行
い、多様な医療・介護場面において効果の高い、最適なケア手法を開発する。
【期待されるアウトプット】(※)
研究成果の科学誌(インパクトファクター5以上)への論文掲載 2件以上
研究成果の科学誌(インパクトファクター5未満等の他の科学誌)への論文掲載 10 件
以上
特許申請・登録等に至った研究開発 1件以上
【期待されるアウトカム】(※)
シーズの他の統合プロジェクトや企業等への導出件数 1件以上
高齢者の介護予防等に資するマニュアル開発3件以上
(※)医療分野研究開発推進計画(令和2年3月 27 日決定、令和3年4月6日一部変更)を元に記載。
(2)これまでの研究成果の概要、及び政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】特性の異なる集団における幅広い生体マーカー探索と結果の相互検証による
サルコペニアの評価手法の開発と応用研究(令和4年度終了)
【概要】一般地域住民や糖尿病患者集団を対象とした複数のコホートから得られた生体
試料(血液)の分析と臨床形質との関連解析から、筋量と筋質の両方を反映するマー
カーを見出し、具体的には、血中クレアチニン・シスタチンC比やレプチン、アディ
ポネクチンと、骨格筋の量および質との関連等を明らかにした。
【成果の活用】従来、骨格筋の量および質の評価には CT 等の画像検査が必要であった
が、血液検査で評価できる可能性が示唆され、サルコペニアの診断に寄与する。
【課題名】WEB カメラを用いた脈拍・呼吸・酸素飽和度の非接触型遠隔リアルタイムモ
ニタリングシステムの開発(令和4年度終了)
【概要】RGB(赤緑青)ネットワークカメラのストリーミングビデオ信号から、4つのバ
イタル指標を同時かつリアルタイムで計測するアルゴリズムを開発し、リアルタイム
数値表示のアプリケーションソフトウェアを作製した。照明環境補正アルゴリズム、
生体指標計測性能を検証するプロトコル設計、対象の動作に合わせて関心領域(ROI)
をトラッキングする技術を新規開発し、ヒトにおいて正しく動作することを確認し
た。
【成果の活用】医療職が遠隔で随時、非侵襲・非接触で確認できるバイタルサイン観察
145