【資料2】令和8年度研究事業実施方針作成のための意見伺い(AMED研究) (88 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57788.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 科学技術部会(第144回 5/14)《厚生労働省》 |
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期待される。AMED 難治性疾患実用化研究事業にとって、今後の疾患レジストリ活用研
究を考える上で重要なロールモデルになる。
【課題名】高ずり応力を伴う循環器疾患に随伴する消化管血管異形成の形成・消退の実
態解明(令和3~5年度)
【概要】大動脈弁狭窄症ではしばしば消化管出血を合併するが、その原因の1つに消化
管血管異形成の出現が挙げられているが、実態は不明だった。貧血を伴う重症大動脈
弁狭窄症の患者 50 名に内視鏡検査を行ったところ、大動脈弁狭窄症の治療により消
化管粘膜病変が改善し、両者が密接に関連していることが判明した。本研究成果は医
学領域のトップ国際誌である New England Journal of Medicine(参考:2022 年イン
パクトファクター158.5)に掲載された。
【成果の活用】今後の医療開発において、臓器連関を考慮した研究が非常に重要である
ことが証明された。ICT 技術を用いるなどで、疾患レジストリ研究において新たな臓
器連関の検証を加える。
【課題名】シロリムス(顆粒剤・錠剤)による難治性の脈管腫瘍・脈管奇形に対する分
子標的治療法を開発する研究(令和3~4年度)
【概要】難治性脈管腫瘍・脈管奇形(指定難病)に対する医師主導治験を受けて、シロ
リムスの適応拡大および剤形追加(顆粒剤)を令和5年度に世界で初めて取得した。
【成果の活用】患者の治癒率と QOL の向上、および医療費削減が予想される。世界中の
患者に日本発祥の薬剤が寄与することが期待される。病態機序から本薬の有効性が期
待される他の難病(自己炎症性疾患、免疫不全、限局性皮質異形成、進行性骨化性線
維異形成症など)の治療法開発、安全な投与法の確立への応用が期待される。
(1)に
記載した医薬品プロジェクトの期待されるアウトカムを上回る成果を得た。
【課題名】遠位型ミオパチーにおける承認申請に向けたアセノイラミン酸の長期投与試
験(平成 30~令和2年度)
【概要】遠位型ミオパチー(指定難病)の一つである GNE ミオパチーにおいて、医師主
導治験および企業による有効性確認試験を行い、アセノイラミン酸の長期投与により
上肢筋力悪化が抑制されることが示された。
【成果の活用】結果を踏まえ令和5年度に世界で初めて薬事承認を得た。試験の患者リ
クルートには疾患レジストリ(Remudy)が活用された。患者の治癒率と QOL の向上、
および医療費削減が予想される。世界中の患者に日本発祥の薬剤が寄与することが期
待される。難病の実用化研究における疾患レジストリの有用性が示された。
(1)に記
載した医薬品プロジェクトの期待されるアウトカムを上回る成果を得た。
2 令和7年度に推進する研究課題
(1)継続研究課題のうち優先的に推進する研究課題(増額要求等する課題)の概要、及び
期待される研究成果の政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】領域別の希少難治性疾患の診療に直結するエビデンス創出研究
【概要】診療方針の決定に直結するエビデンスを創出することがエビデンス創出研究の
主たる内容であるが、研究班が疾患毎や地域毎である場合があり、研究の効率化が課
題であった。そのため、本公募枠は全国規模の研究体制構築を推進することを通した
多施設共同研究の推進を目的に、令和6年度に試行的に新設した。また、
「脳神経疾患
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