【資料2】令和8年度研究事業実施方針作成のための意見伺い(AMED研究) (60 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57788.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 科学技術部会(第144回 5/14)《厚生労働省》 |
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の発症予測と治療効果の指標として、リアルワールドで使用可能な多項目血液バイオ
マーカーの検証と確立につながる。
【課題名】「反応性アストログリオーシスを定量化する新規画像バイオマーカーの研究
開発」(令和3年度~5年度)
【概要】アルツハイマー病(AD)の進行に伴う反応性アストロサイトの形成とその進行パ
ターンを調べ、また各神経変性疾患に特徴的な PET 画像所見を特定し、その早期診断
や層別化における臨床的有用性を確認する。また、
「MAO-B 濃度の上昇」という所見に
反映される反応性アストロサイトの状態と、アミロイド β、タウ、脳機能障害との関
連性を調べることを目指す。
【成果の活用】18F-SMBT-1 を用いた「MAO-B PET」によって、AD 疾患群および非 AD 疾患
群にわたる多様な神経変性疾患の早期診断、鑑別診断、進行予測などが可能になると
期待される。
(※1)プレクリニカル期:画像診断やバイオマーカーにより、脳にアミロイドβ蓄積など AD
の病理学的変化の存在が推定されるが、認知機能は正常である時期。
(※2)プロドローマル期:AD の病理学的変化があり、客観的にも物忘れなどの認知機能低下
症状を認めるが、日常生活機能は保たれ、まだ認知症に至っていない時期
2 令和7年度に推進する研究課題
(1)継続研究課題のうち優先的に推進する研究課題(増額要求等する課題)の概要、及び
期待される研究成果の政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】「画像・バイオマーカー縦断コホート研究によるプレクリニカルアルツハイ
マー病進行機序の解明」
(令和3年度~7年度)、
「多施設連携プラットフォーム(MABB)
を基盤にした各種認知症性疾患に対する日本発の包括的な診断・層別化バイオマーカ
ーシステムの確立」(令和3年度~7年度)、「血液バイオマーカーと神経画像検査に
よる BPSD の生物学的基盤の解明、および認知症者の層別化に基づいた BPSD ケア・
介入手法の開発研究」(令和3年度~7年度)
【概要】代表的な認知症疾患であるアルツハイマー病(AD)患者の脳内には非 AD 性病
態(病変)も混在することが多いため、新規薬剤の治験を行う上で大きな問題となっ
ている。このため、認知症発症者・予備群の脳内に存在する病態(病変)の層別化、
および層別化に必要な各種診断技術の標準化を目的として、複数の研究班が互いに連
携しながら研究を実施している。これらの研究班の成果は、今後新たに開発される認
知症疾患修飾薬の治験に貢献すると同時に、各研究班から得られた自然歴の追跡デー
タは今後の我が国における認知症研究の発展に資するものであることから、連携体制
の強化が必要である。
【成果の活用】認知症の各ステージにおけるバイオマーカーの推移を追跡することで、
早期診断・重症度判定に寄与するバイオマーカーの特定や層別化の手法が確立され、
認知症疾患修飾薬の臨床治験の迅速化が期待されるとともに、認知症研究における研
究基盤の構築を加速することが期待される。
【課題名】
「アルツハイマー病疾患修飾薬臨床レジストリの構築と解析」
(令和 5 年度~
令和 10 年度)
【概要】
疾患修飾薬等の新規モダリティ薬剤の投与者を追跡することが可能な我が国を代表
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