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【資料2】令和8年度研究事業実施方針作成のための意見伺い(AMED研究) (52 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57788.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第144回 5/14)《厚生労働省》
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【概要】
AMED 研究支援(革新がん)のもと、プランニングスタディで肺癌、膵癌における通常照
射、固定 IMRT(Intensity Modulated Radiation Therapy:強度変調放射線治療)治療
計画との比較が行われ、動的追尾 VMAT(Volumetric Modulated Arc Therapy:強度変調
回転照射)の有用性が示唆されたこと(令和2~4年) 、医学物理研究でファントム実
験、4D-CBCT(4-dimensional corn beam CT:4次元コーンビーム CT)の開発、feasibility
study のプロトコール作成を行い、動体追尾 VMAT の課題克服を目指したこと(令和3~
5年)をきっかけに、日立製作所により高精度X線治療装置:Oxray が開発され、国産
装置では平成 23 年以来の薬機承認(令和5年7月)となった。
【成果の活用】国産の新装置で革新的放射線治療技術を開発し、臨床研究を経てその有
用性を証明することで、ガイドライン収載、保険収載が期待される。
【課題名】シングルセルゲノミクスを用いた NOTCH 変異クローンの特性解明及び新規治
療法と層別化アルゴリズムの開発(PJ⑤)(令和3~5年度)
【概要】ヒストンメチル化阻害剤バレメトスタットの治療を受けた成人 T 細胞白血病リ
ンパ腫(ATL)患者の体内でどのような変化が起こるかを、高精度のマルチオミックス解
析技術により詳細に検討した。バレメトスタットの投与により、多くのがん抑制遺伝子
の発現は治療開始後から徐々に正常化し、再発・難治の ATL 細胞の増殖を長期間抑制す
ることを初めて観測し、また長期治療後に発生しやすい薬剤耐性化のメカニズムも明ら
かにした。
【成果の活用】今後、同様の異常を持つ多くのがんに対する新しい治療法への応用が期
待される。

2 令和7年度に推進する研究課題
(1)継続研究課題のうち優先的に推進する研究課題(増額要求等する課題)の概要、及び
期待される研究成果の政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】第4期がん対策推進基本計画の基盤となる研究推進(PJ①、PJ②、PJ③、PJ
④、PJ⑤)
【概要】第4期がん対策推進基本計画における3本の柱「がん予防」、
「がん医療」、
「が
んとの共生」を支える基盤となるがん研究を推進する。希少がん及び難治性がん、小児
がん及び AYA(Adolescent and Young Adult:思春期および若年成人)世代のがん、高
齢者のがん等に関する研究や治療法の開発、がんの予防に資する技術開発、医薬品・医
療機器の開発、新たな標準治療の開発を行うとともに、がんの治療に伴う副作用・合併
症・後遺症に対する予防とケア(支持療法やリハビリテーション等)といった患者の QOL
向上に資する研究等を重点的に支援する。
【成果の活用】がん研究の更なる促進により、がん予防に資する技術開発の推進や医薬
品・医療機器等の開発によるがん医療の充実を図るとともに、がん患者やその家族等の
療養生活に関する課題の解決を図る。
【課題名】個別化医療に資するコンパニオン診断薬の研究・開発及び新たながん治療薬
の非臨床試験、医師主導治験(PJ①)
【概要】個別化医療の推進に向けて、遺伝子スクリーニング研究結果等を基にしたコン
パニオン診断薬の研究・開発を加速させるとともに、有効かつ安全性の高い新たながん
治療薬の非臨床試験及び医師主導治験の支援を強化し、企業との連携強化による企業導
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