【資料2】令和8年度研究事業実施方針作成のための意見伺い(AMED研究) (138 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57788.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 科学技術部会(第144回 5/14)《厚生労働省》 |
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【研究領域】【若手育成枠】HIV 感染症における新たな発想に基づく知見の創出
【概要】HIV 感染症の克服を目指して、多角的な側面から多くの研究が進められている
が、未だに根本的な解決方法は確立されていない。そこで本研究では、若手研究者に
よる柔軟な発想に基づく独創性、新規性、発展性に富む HIV 感染症に関する基盤研究
の推進を目的とする。加えて、ウイルス学や免疫学などの HIV 感染に直接関連した分
野だけでなく、異分野の若手研究者による新たな HIV/AIDS 研究領域の開拓も目的と
する。
【成果の活用】感染機構、根治療法に関する新たな知見が得られることにより、新たな
抗 HIV 療法の創出につながる。併せて若手研究者の活躍及び異分野からの参入を推進
し、人的基盤の整備及び異分野間の連携の拡大につながる。
【課題名】HIV 流行株の遺伝子変異動向調査に基づく HIV 感染対策に関する研究
【概要】HIV 感染症の対策の1つとして、ART 実施下において国内で流行している HIV
の薬剤耐性変異に関するデータの収集と解析を継続的に行い、それらを集積して行く
ことが重要である。本研究では国内における薬剤耐性変異の動向に加え、流行してい
る HIV の伝播クラスター解析や、感染者の臨床指標に関する有用なデータの蓄積を目
的とする。
【成果の活用】本研究で得られた情報は感染対策に有用であるだけでなく、治療戦略、
感染対策の変化などがどのように我が国の HIV 流行に影響を及ぼすか見極めるための
重要な指針となり、治療法開発や HIV 流行抑制に貢献する。
【課題名】HIV 感染者における合併症の診断・治療法に関する研究
【概要】HIV 感染症に合併する日和見感染症の中でも、カポジ肉腫やリンパ腫などの悪
性腫瘍の原因となるヘルペスウイルスや C 型肝炎ウイルス感染などが依然として大き
な問題となっている。これら合併症の克服を目指すためには、これらの実態把握に加
えて、病態解明と治療法開発が重要である。特に HIV に重複感染した C 型慢性肝炎例
は HCV 単独感染例に比べ線維化の進行が速いため、有効な治療薬開発が希求されてい
る。本研究では、これらの病態解明を含め、特に有効な治療法の開発を目的とする。
【成果の活用】新たな治療法として治療の選択肢が広がり、患者の QOL を著しく損なう
合併症の軽減につながる。特に HIV/HCV 重複感染における肝硬変に対し、肝臓の線維
化の改善が実現すれば、予後の延長が期待できる。
Ⅱ
参考
1 研究事業と各戦略(新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画・フォローアップ、
成長戦略、骨太方針、統合イノベーション戦略、健康・医療戦略)との関係
【新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画 2023 改訂版】(令和5年6月16
日閣議決定)
【Ⅳ-6-(2)-②】
ゲノム創薬をはじめとする次世代創薬の推進
従来の低分子薬中心の開発から脱却し、高機能バイオ医薬品や低コストで疾病の原
因に効果的に作用し経口摂取が可能な中分子等、世界規模でニーズの高い分野での創
薬を強化する。日本国内の枠組みに閉じて研究開発・供給基盤構築を行うことは、開
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