【資料2】令和8年度研究事業実施方針作成のための意見伺い(AMED研究) (66 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57788.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 科学技術部会(第144回 5/14)《厚生労働省》 |
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見、早期治療・支援を図るための研究開発並びに社会実装を促進する。
④ 依存症の治療回復に資する研究開発の推進
アルコール依存症、薬物依存症などの物質使用症やギャンブル行動症などを含む嗜
癖行動症等の嗜癖性疾患において、病態解明、早期発見及び治療・支援等に関する研
究を推進する。
【期待されるアウトプット】
① 精神疾患レジストリの活用を通じた、客観的診断・治療の最適化、予後向上等に資
するエビデンスの創出、及び精神障害分野におけるトランスレーショナルリサーチ
の推進等による、精神保健医療福祉の向上に資する研究基盤の構築
② 精神疾患の客観的診断法及び障害(disability)の評価法の確立、精神疾患の適正
な治療法の確立
③ 精神疾患・発達障害の早期発見・早期支援等を図るための介入プログラムの開発等に
よる精神疾患や発達障害の重症化予防
④ 物質使用症や嗜癖行動症等の嗜癖性疾患の発症危険因子・重症化予測因子・高リス
ク群の同定、新規治療法の開発
⑤ 臨床 POC の取得件数 1件
⑥ 研究成果の科学誌(インパクトファクター5以上)への論文掲載 15 件
【期待されるアウトカム】
① 客観的診断方法の確立と治療の最適化、心の健康づくり等に資する研究開発、依存
症の治療回復に資する研究開発、精神障害分野の研究促進におけるデータ利活用に
関する研究構築が推進されることによって、精神疾患の発症メカニズム解明、診断
法、適切な治療法の確立が促進される。
② 他の統合プロジェクトや企業等へのシーズの導出件数 1件
③ 臨床的に実用可能なバイオマーカー等の開発件数 3件
④ 疾患の原因となる遺伝子変異に基づく新規の診断・治療法の開発件数 2件
(2)これまでの研究成果の概要、及び政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】対面診療に比したオンライン診療の非劣性試験:COVID-19 によって最も影響
を受け得る精神疾患に対するマスタープロトコル試験による検証(令和4年度終了)
【概要】国内初の非劣性試験(※)(国内 19 機関)により、複数の精神疾患(うつ病、
不安症、強迫症)に対するオンライン診療が、対面診療と同等の治療効果であること
が証明された。
(※)非劣性試験:治療効果においてオンライン診療が対面診療に劣ら
ないことを検証する試験
【成果の活用】普及が必ずしも進んでいないオンライン診療の有効性を科学的に立証し
たことによって、今後のオンライン診療の普及に向けた議論の参考になることが期待
される。
【課題名】精神疾患レジストリの利活用による治療効果、転帰予測、新たな層別化に関
する研究(令和5年度終了)
【概要】精神疾患レジストリは、患者情報を3層に分け、第1層(人口統計学的情報等
基本的な臨床情報)、第2層(機能ドメインを反映する臨床評価を含む情報)、第3層
(血液、髄液、脳神経画像、iPS 細胞、ヒト脳組織等)情報を収集するとともに、ス
マホ等を介した ePRO(electronic patient-reported outcome)を活用して、不安、
気分、睡眠、社会機能、主観的 QOL、薬物等の情報を縦断的に収集した。さらに令和
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