資料2‐1 令和6年度 業務実績評価書(案) (36 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59633.html |
出典情報 | 厚生労働省国立研究開発法人等審議会 高度専門医療研究評価部会(第39回 8/5)《厚生労働省》 |
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中 長 期 目 標
中 長 期 計 画
国立精神・神経医療研究センター
令 和 6 年 度 計 画
主な評価軸(評価の視
点)、指標等
年度評価
項目別評価調書
法人の業務実績等・自己評価
主な業務実績等
究(特定臨床研究、準備中)
を行い、バイオマーカーと
臨床データの関連性を元
に、さらに優れた製剤・投与
法の開発の提言を行う。
・ 神経難病における既存の
治療法に対する治療反応性
の検証による適正な治療選
択法の研究開発を行う。
・ バイオマーカー、臨床脳画
像等の活用による、パーキ
ンソン病、統合失調症、うつ
病、発達障害等の客観的評
価に耐える診断・治療法の
研究開発を行う。
8.バイオマーカー、臨床脳画像等の活用による、パ
ーキンソン病、統合失調症、うつ病、発達障害等の
客観的評価に耐える診断・治療法の研究開発
(1)新生児低酸素性虚血性脳障害の新しい診断
と予後評価のための臨床研究
クラウドベースの睡眠障害・PSGデータバ
ンクシステムをほぼ確立した。国内5医療・
研究施設のデータ格納を進めている。本デー
タを用いた新規バイオマーカーの探索,病態
解明促進に関する研究課題を立て、研究課題
遂行への手順の整備を確立し、多機関共同研
究を実施している。
(2)Negative Valence Systemsに関連するバイ
オマーカー、臨床指標との関連に関する研究
NVS評価済みのコホート129例を検討したと
ころ、髄液中IL-6高値は不安(STAI)や自律性
不満足感(BPNSFS)と有意に関連し、左上側頭
回、側坐核、小脳での局所脳血流増加も認めら
れた。IL-6高値は、特定のNVS症状を示す精神
疾患のサブグループを示す可能性があること
が分かった。
<英語原著論文>
Enokida T, Hattori K, Okabe K, Noda T,
Ota M, Sato N, Ogawa S, Tatsumi M, Hoshino
M, Kunugi H, Nakagome K. Possible
association of elevated CSF IL-6 levels
with
anxiety
and
frustration
in
psychiatric disorders. Psychiatry Clin
Neurosci. 2024 Dec;78(12):792-799. doi:
10.1111/pcn.13743.
(3)脳脊髄液検査を用いた統合失調症・気分障
害の生物学的マーカーの開発
統合失調症患者152名と対照群117名を対象
に髄液中ミエリン基底蛋白(MBP)レベルを
分析した結果、年齢と髄液MBPの間に正の相
関があった。さらに髄液MBPレベルと運動速
度スコアが負の相関を示した。このことから
髄液MBPが運動速度の低下と関連し、白質損
傷の指標となる可能性が示された。
非臨床成人において過体重が髄液中のIL-6
と有意に関連しており、また過体重の参加者
は、血中IL-6やIL-1β、TNF-α、レプチンなど
も有意に高かった。このことから過体重が神
経炎症と全身性炎症の両方に関連しているこ
とが示唆された。
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自己評価