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資料2‐1 令和6年度 業務実績評価書(案) (35 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59633.html
出典情報 厚生労働省国立研究開発法人等審議会 高度専門医療研究評価部会(第39回 8/5)《厚生労働省》
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様式2―1―4-1(別紙)
中 長 期 目 標
中 長 期 計 画

国立精神・神経医療研究センター
令 和 6 年 度 計 画
主な評価軸(評価の視
点)、指標等

年度評価

項目別評価調書
法人の業務実績等・自己評価

主な業務実績等

した。
・エクソン51スキップ薬のNS-051/NCNP-04につい
て、日本新薬株式会社との共同研究体制のも
と、臨床試験開始に向けた準備が進行してい
る。本薬剤の開発は、既存薬の限界を補完しつ
つ、より多くのDMD患者に治療の選択肢を提供
するための重要な取り組みである。


多発性硬化症の治療薬の
研究開発について、センタ
ーで開発した新規治療薬候
補である OCH について医師
主導第2相治験結果を取り
まとめて第3相治験の準備
を進める。また、二次進行性
多発性硬化症(SPMS)の慢性
炎症を誘導する Eomes 陽性
T 細胞の機能を阻害する医
薬(センターと企業による
共同開発薬、特許出願中)に
ついて、SPMS を含めた慢性
炎症性神経疾患の治療薬と
して確立する基盤研究を進
め 、 当 該 薬 の First-inHuman 試験をセンターで実
施する可能性を探る。新た
な動物モデルを確立して活
用する新規治療法の探索
や、多発性硬化症の患者で
増加又は減少する腸内細菌
や腸内ウイルスを同定して
治療・予防の可能性を検討
するなど新たな予防・診断・
治療法の開発も行う。

6. 多発性硬化症における新たな予防・診断・治療
法の研究開発
(1)フェーズ2試験での二次進行型MSに対するOC
Hの効果を踏まえて、動物実験の結果から考え
られる作用機序を含めて国際学会で発表した。
またフェーズ3試験を実施するため、海外企業
への導出活動を継続した。
(2)NCNPで開発した二次進行型多発性硬化症(SP
MS)の動物モデルを用いた新規治療薬開発を企
業と共同で進め、有望な抗体医薬が得られた。
この医薬の特許と開発権は国内製薬企業に導出
された。
(3)MS患者の唾液・腸内細菌叢やファージ叢をメ
タゲノム解析などの先端的な技術で解析し、
SPMSの重症度と関連する腸内細菌Tyzzerella
nexilis B株の分離・培養に成功した。同菌株
は 病原性遺伝子を水平伝播によって獲得して
いることがわかった(Cell Rep) 。B株はミエ
リン抗原も発現していることがわかっている。
令和6年度においては、B株を制御する治療に
よってMSの根本的な解決を目指す研究を進めて
いる。さらにMSの口腔内で顕著に増加している
細菌株の同定にも成功し、唾液の細菌叢解析に
よるMS診断技術の開発につながる研究を進め
た。

・ 他疾患に対する既存薬を、
自己免疫性脳炎、筋痛性脳
脊髄炎・慢性疲労症候群
(ME/CFS)及び免疫機序の
関わる神経変性疾患への適
応拡大を目的とした研究開
発として、関節リウマチや
血液疾患の治療薬の適応拡
大を図る研究(医師主導治
験、IRB 承認済)を進める。
・ NMO の患者に対する抗 IL6 受容体抗体治療は、2020 年
に、サトラリツマブの承認
販売が実現し世界 70 カ国以
上で承認され、国内では既
に 1,800 例以上(約 36%)
に処方されている。その安
全性と有効性の検証を更に
進め、作用機序を明らかに
するための研究も行う。ま
た、サトラリツマブ不応答
例(10%前後)に対して、他
の薬剤への変更が有効であ
るか否かを検証する臨床研

7. 他疾患に対する既存薬の多発性硬化症及び視
神経脊髄炎への適応拡大を目的とした研究開発
サトラリズマブの有効性に問題のある症例に
ついて、他剤(抗C5抗体ラブリズマブ)への切
り替えが有効である可能性がある。この仮説を
検証するための特定臨床研究(JANMOS試験)を
企画し、海外企業の資金援助とTMCの全面的な
支援を受けて、研究を進めた。既に目標症例数
の60%のエントリーを達成し、ラブリズマブの
作用機序や有効性の特徴に関する情報を集積し
た。

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自己評価