資料2‐1 令和6年度 業務実績評価書(案) (26 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59633.html |
出典情報 | 厚生労働省国立研究開発法人等審議会 高度専門医療研究評価部会(第39回 8/5)《厚生労働省》 |
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中 長 期 目 標
中 長 期 計 画
国立精神・神経医療研究センター
令 和 6 年 度 計 画
主な評価軸(評価の視
点)、指標等
年度評価
項目別評価調書
法人の業務実績等・自己評価
主な業務実績等
おける市販薬乱用の実態に関する研究
全国の29施設の依存症専門医療機関から計
294名の市販薬症例が報告された。市販薬症例が
主として乱用していた市販薬には、
「濫用等のお
それのある医薬品」として指定されている成分
のみならず、デキストロメトルファン、ジフェン
ヒドラミン、アリルイソプロピルアセチル尿素、
カフェインといった指定されていない未指定成
分が含有されていた。乱用される製品には「ブラ
ンド嗜好性」があることが明らかとなった。市販
薬症例は、インターネットや友人といった身近
な情報源を参考として、乱用する製品を意図的
に選択している可能性が考えられた。
(6)ダルク等の当事者団体による依存症回復支援
の現状と課題に関する研究
厚生労働科学研究の一環として実施された
「ダルク追っかけ調査」のデータベースを再分
析し、当事者が主体となった依存症回復施設ダ
ルクの有用性について検討するとともに、回復
施設職員を対象とした意見交換会を実施し、ダ
ルク等を取り巻く課題の抽出を行うことを目的
とした。「多様なアディクションに対する支援」
をテーマとする意見交換会を開催し、計54名の
依存症回復施設職員が参加した。各施設の利用
者数の平均は、入所利用者34.1名、通所利用者
8.6名であった。利用者の主たるアディクション
はアルコール、薬物、ギャンブル、ゲームの順序
であった。多様なアディクションを支援する上
で、共感的理解に対する困難や、重複障害(特に
発達障害や統合失調症)に対する支援の困難さ
が浮かび上がった。
(7)濫用等のおそれのある医薬品の追加候補とな
る薬剤に関する文献的調査
解析結果から、デキストロメトルファン、ジフ
ェンヒドラミンそしてカフェインにおいては、
国内外において濫用の実態と依存性を疑う離脱
症状および過剰摂取により死にいたるケースも
多数報告されていた。アリルイソプロピルアセ
チル尿素においては、国外における明確な濫用
の実態は確認できなかったが、わが国ではアリ
ルイソプロピルアセチル尿素を主成分とする市
販薬の濫用が臨床現場から報告されている。こ
れらの医薬品成分を濫用することにより重篤な
健康被害の発生が危惧される。デキストロメト
ルファン、アリルイソプロピルアセチル尿素、ジ
フェンヒドラミンそしてカフェインについても
濫用等のおそれのある医薬品6成分と同様に適
切な法規制を施す必要があると考えられる。
(8)精神科治療ガイドラインの普及・教育・検証
活動(EGUIDEプロジェクト)
統合失調症とうつ病の治療においては,睡眠
薬処方は推奨されていないが,実臨床において
は多くの患者に処方されており,多剤併用の温
床となっていることが指摘されている.統合失
調症とうつ病の両疾患において,講習を受講し
た医師が担当した患者においては,睡眠薬の処
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自己評価