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資料1‐1 令和6年度 業務実績評価書(案) (80 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59553.html
出典情報 厚生労働省国立研究開発法人等審議会 高度専門医療研究評価部会(第40回 8/7)《厚生労働省》
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様式 2―1―4-1(別紙)
中 長 期 目 標

国立成育医療研究センター

中 長 期 計 画

令和6年度計画

イ AI や ICT を活用した医療
の提供、NC をはじめとする研
究機関及び医療機関間のデー
タシェアリングなどを 通じ
て、個別化医療の確立等診療
の質の向上に取り組む。

イ HL7 FHIR サーバーを活用し、出生
届、診断書、意見書の自動作成を行う
ダイナミック症例サマリーについて、
実用性の向上に向けた開発・検証を継
続する。AI や IoT を用いた電子カルテ
音声入力や自閉症診断支援システム、
希少疾患診断支援システム等の先端技
術の開発・実証研究及び実装により、
スマート・ホスピタルの実現に向けた
医療現場への AI 技術の導入並びに DX
化を進める。成人移行支援をはじめと
した様々な場面において、他の NC との
ネットワークの構築やその拡張を図
り、データの共有を引き続き進める。

年度評価

項目別評価調書

主な評価軸(評価の視点)、指
標等

1-3
法人の業務実績等・自己評価

主な業務実績等

自己評価

・引き続き、ダイナミック症例サマリーの開発・検
証を行い、実用化に向けた精度向上を図るととも
に、生成 AI 技術の応用について検討を行った。
・音声入力システムの導入に向け、利用場面の想定
や精度検証・改善、電子カルテとの連携仕様の検討
等を進めた。

・HL7 FHIR サーバーを活用したダイ
ナミック症例サマリーや電子カルテ
音声入力等について、実用性の向上
に向けた開発・検証を継続するな
ど、医療現場への AI 技術の導入や DX
化を進め、目標を達成した。

・他 NC との診療情報共有(6NC-EHRs)について引き ・他 NC との診療情報共有の構築・拡
続き参画し、データ提出のオンライン化や対象項目 張を引き続き行い、目標を達成し
拡大などの対応を行った。
た。

・発育、発達、食事などの育児に関するオンライン
子育て支援相談(未熟児出生の方対象)を実施した
が、相談件数は 0 件であった。オンライン・セカン
ドオピニオン外来の利用も減ってきており(対面は
増えている)、一般診療へのオンライン診療の導入
にも至らなかったが、統括部長以下 7 名の総合診療
科医師が、厚生労働省によるオンライン診療研修を
修了した。

・オンライン子育て支援相談の申込
みがなかった理由は、料金が 5,500
円(税込)と比較的高額であったこ
とが理由として挙げられる。
・一般診療へのオンライン診療の導
入は、令和 4 年度の診療報酬改定に
より、オンライン診療の診療報酬が
対面診療とほぼ同額となり、厚生労
働省によるオンライン診療研修を修
了した医師が増えたこともあり、今
後、当院でも導入を計画している。
・AI や IoT を用いた書類の自動作成、音声入力、診 ・スマート・ホスピタルの実現に向
断支援システムなどの開発・実証研究は行ったが、 けた医療現場への AI 技術の導入並び
まだ実装には至っていない。しかしながら、特に電 に DX 化は始まったばかりであるが、
子問診票は実装手前まで来ている。
AI や IoT を用いた革新的な技術開
発・導入を進めていく。
ウ 先天性疾患に対する医療
の推進及び緩和ケア、医療的
ケア児のサポート体制の充実
に取り組む。

ウ 出生時からの体重増加不良や呼吸
障害など、原因不明の重症児に対し
て、まずは未診断イニシアチブ
(IRUD-P)などを用いて診断を確定さ
せる。患児に応じた医療的ケアを導入
し、在宅医療への橋渡しを行う。
18/13 トリソミーなどの致死的染色体
異常に対しても、家族の希望に基づい
て Advance Care Planning(ACP)を行
い、在宅での看取りも含めて患者と家
族に寄り添った対応を進めていく。医
療的ケア児に関しては世田谷区が区立
保育園で行っている世田谷区障害児等
保育事業に協力していく。

○ 先天性疾患に対する医
療の推進及び緩和ケア、医
療的ケア児のサポート体制
の充実、小児領域の感染症
の予防及び治療の充実、増
加傾向にある小児炎症性腸
疾患やアレルギー疾患等の
治療の充実に取り組んでい
るか。

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・先天性疾患、特に医療的ケアを必要とする児の在
宅ケアに関しては、比較的早期に NICU から総合診療
科の一般病棟に転棟し、在宅診療科とともに総合診
療科が中心となってケアを行う事で、在宅診療への
移行を容易にし、その後の頻回の再入院にも対応し
ている。
・先天性疾患の緩和ケアに関しては、緩和ケア科が
NICU での支援のみならず、生まれる前から妊婦に対
して意思決定支援を行うことで、生存期間の短い命
であっても慈しんで育てることができるように対応
している。

・診断に関しては、IRUD-P のみなら
ず、当センター研究所で多方面にわ
たる遺伝子診断を行っており、他の
施設に比して、格段に診断力が向上
している。
・先天性疾患患児(特に医療的ケア
児)の在宅移行は、他の病院では新
生児科医が担っており、退院後の頻
回の再入院への対応が難しい。当院
では総合診療科に転科することで、
在宅移行後もサスティナビリティの
ある対応が可能となっている。
・出生前からの緩和ケア医による介
入は全国的にも先進的なものであ
り、我が国における小児緩和ケア体
制整備に大きく貢献している。