資料1‐1 令和6年度 業務実績評価書(案) (17 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59553.html |
出典情報 | 厚生労働省国立研究開発法人等審議会 高度専門医療研究評価部会(第40回 8/7)《厚生労働省》 |
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国立成育医療研究センター
中 長 期 目 標
中 長 期 計 画
見及び治療法に関する研究
開発
・性差医療に関する研究開
発
・性ホルモンの作用に関す
る研究開発
・女性の健康や母児医療に
関するデータの収集・解析
等による新たな知見の創出
に資する研究開発
に取り組むなどして、重点
的な研究・開発を実施する
こと。
の推進に資するデータ収集、
分析を行うとともに社会に情
報発信する。
特に女性の健康に関する調
査・研究は、性ホルモンが生
涯を通じて大きく変化すると
いう特性を踏まえつつ、医学
的な視点だけでなく社会的視
点からアプローチする。
年度評価
令和6年度計画
項目別評価調書
主な評価軸(評価の視点)、指
標等
1-1
法人の業務実績等・自己評価
主な業務実績等
自己評価
・成育内研究者が研究代表者である特定臨床研究 8 ・今年度も成育内外の研究者と
件(前年度 8 件)、成育外研究者が研究代表者である 連携し、臨床研究の実施を推進
特定臨床研究 4 件(前年度 2 件)のプロトコル作成 した。
などを支援し、推進に向けて取り組んだ。
[定量的指標]
■原著論文数について、中 ・原著論文数は、英文 435 本(前年度 380 件)、和文 ・原著論文数は、557 本であり年
長期目標期間中に 2,500 件 122 本(前年度 96 件)の合計 557 本(前年度 476 度計画を 137 本上回り、目標を達
以上とする。
件)となり、年度計画の 420 本を 137 本上回った 成した。
(達成度 132%)
。
②
戦略的な研究・開発
成育に係る疾患の本態解
明、成育に係る疾患の実態
把握、高度先駆的及び標準
的な予防・診断、遺伝子治
療をはじめとする新たな治
療法の開発の推進、成育に
係る疾患研究の実用化体制
の充実に取り組む。
○ 具体的方針
(疾病に着目した研究)
① 成育疾患の本態解明
成育に係る疾患、特に小児期
に発症する希少難病の中心施
設であることから、成育バイ
オバンク事業で豊富な臨床情
報を有する検体を集積し、カ
タログデータベースとして引
き続き公開する。ゲノム解析
等最先端技術により予防・診
断・治療法の開発に向けた、
成育に係る疾患の発症機序や
病態の解明につながる研究を
推進する。また、上記目標の
達成のため、倫理審査・知財
等を含む臨床研究管理の充実
を図る。
○ 具体的方針
(疾病に着目した研究)
① 成育疾患の本態解明
産科異常、成長障害、生殖機能障害、
先天奇形などの成育疾患患者の網羅的ゲ
ノム・エピゲノム解析を行い、新規原因
遺伝子の同定や疾患成立機序の解明に結
びつけ、年間 3 件以上報告を行う。ま
た、オルガノイドや動物モデルを用いて
病態解明を行う。さらに、比較的ありふ
れた成育疾患の発症に関与する遺伝情報
と臨床情報や、感染などの環境因子との
相互作用を解析し、蓄積された知見を活
用できるようなデータベースの拡充を目
指す。
[定量的指標]
■中長期目標期間中に新規 ・令和 6 年度に、ゲノム解析で 3 件(①②③)の新
病因遺伝子を 5 件以上解明 規原因遺伝子変異を同定し、エピゲノム解析 1 件
する。
(④)で妊婦ビタミン D 不足に起因する胎児エピゲ
ノム変化を同定した。
・1 件の新規疾患責任遺伝子同
定、2 件の新規疾患責任遺伝子バ
リアント同定、1 件のエピゲノム
解析(合計 4 件)を報告し、新規
原因遺伝子の同定や疾患成立機
① 汗孔角化症の新規原因遺伝子として FDFT1 遺伝子 序の解明に結びつけ、年間 3 件以
を同定 (Am J Hum Genet 2024)
上報告を行うという令和 6 年度計
②脊髄性筋萎縮症下肢優位型 2A の責任遺伝子 BICD2 画を達成した。
の新規ミスセンスバリアントを 2 個同定 (Hum Genome Var. 2024)
③頭蓋外胚葉異形成症責任遺伝子 IFT122 における新
規複合ヘテロ接合性バリアントを同定 (Congenit
Anom (Kyoto). 2024)
④妊婦の VitaminD 不足は、臍帯血エピゲノム解析か
ら推定される出生児の生物学的年齢を暦年齢より加
速させていたことを発見 (Nutrients 2025)。
国内外の協力医療機関から令和 6 年度は 700 件以上
の検体を集積し、ゲノム・エピゲノム解析を行っ
た。また、オルガノイドや細胞実験系、動物モデル
を用いて病態解明を行った。これにより、さまざま
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さまざまな先天性疾患の発症原
因と病態を解明した。この成果
は英文論文として発表され、国
内外から高く評価されている。