資料1‐1 令和6年度 業務実績評価書(案) (69 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59553.html |
出典情報 | 厚生労働省国立研究開発法人等審議会 高度専門医療研究評価部会(第40回 8/7)《厚生労働省》 |
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様式 2―1―4-1(別紙)
中 長 期 目 標
国立成育医療研究センター
中 長 期 計 画
令和6年度計画
年度評価
項目別評価調書
主な評価軸(評価の視点)、指
標等
1-3
法人の業務実績等・自己評価
主な業務実績等
性疾患に対する遺伝子細胞 ターにてフォローアップ中である。また、2014 年に
治療に取組んでいるか。
造血幹細胞遺伝子治療を受けた ADA 欠損症患者もそ
の安全性・有効性に関してフォローアップ中であ
る。
・遺伝子細胞治療推進センターは関連科と連携して
治験を含めた CAR-T 細胞療法(キムリア)を 16 例、
abTCR&B 細胞除去パプロ移植を 4 例(小児がんセン
ター)、AAV ベクターによる in vivo 遺伝子治療と
して SMA 症例 2 例、DMD 症例 4 例(神経内科)、血
友病 B 症例 1 例(血液内科)を実施している。ま
た、先天性網膜色素変遷症に対する AAV ベクターを
用いた in vivo 遺伝子治療を眼科との連携の下、医
師主導治験として計画している。
・遺伝子細胞治療推進センターは国内の遺伝子細胞
治療を推進するためアカデミア、企業に対して遺伝
子細胞治療に対するコンサルテーションを行ってお
り、今年度は企業 15 件を含む 16 件であり、開設 5
年間で 103 件のコンサルテーションを実施してい
る。
・遺伝子治療に関するマニュアル等を作成し、当セ
ンターHP で公開している。
イ 遺伝子診断センターを設
置し、次世代シークエンサー
を応用した小児希少疾患に対
する遺伝子診断等、網羅的・
個別的遺伝子診断体制を確立
する。
自己評価
することができた。さらに、国内の
遺伝子細胞治療推進に向けたコンサ
ルテーションを 16 件実施したことか
ら、本センターの目的であるわが国
の遺伝子細胞治療に関する ARO 機能
の整備に関して達成したと言える。
[評価の視点]
イ 令和 5 年度に設置したゲノム・エ ・次世代シークエンサーを ・遺伝子診断について、個々にも対応可能となる体 ・希少疾患の解析、診断における体
ピゲノム解析センターにおいて、遺伝 応用した小児希少疾患に対 制の確立を目指し、症状別の疾患ゲノム診断パネル 制整備を充実させ、広く周知すると
診療センターと連携して次世代シーク する遺伝子診断
の構築、先天代謝異常等の疾患群特異的ゲノム診断 ともに全ゲノム解析の実施、症例事
エンサーを応用した小児難病・希少疾
パネルの構築、比較的多い症例への診断セットの構 前相談(コンサルテーション)およ
患に対する遺伝子診断を 200 件以上実
築など、小児希少・希少疾患に対する柔軟な遺伝子 び解析後に対しても相談等を受ける
施する。また、解析自体が難しい配列
診断体制基盤の構築を進めた。また、診断困難な症 ことで、当初の計画を超える診断を
の遺伝子について、新規高精度の診断
例に関する具体的な相談を受けつつ、ゲノムデータ 実施できた。また、より迅速解析に
法を実施する。さらに、令和 4 年に設
に基づく難病・希少疾患に対する診断を 320 件(前 よる実践的な診断体制構築にも貢献
立した衛生検査センター先天性疾患遺
年度 300 件)実施した。加えて、研究で得られた結 した。加えて、新規診断法を確立
伝学的検査部門において、小児難病の
果(JAK1、CREBBP 遺伝子等)を臨床実装できるため し、研究結果の臨床実装体制構築な
遺伝子診断の社会実装化を推進する。
の体制も構築した。結果の一部は、論文(Ann Hema- ども行った。以上、計画は達成され
tol ,2024 J Pediatr Clin Pract, 2024 など)で発 た。
表した。また、新生児などで早急に遺伝的原因を見
出すための迅速全ゲノム解析を実施した。加えて、
全エクソーム解析でも診断困難な症例に対する全ゲ
ノム解析も実施した。また、通常の短鎖型次世代シ
ークエンサーでの解析での判定が難しい遺伝子領域
(IKBKG)の高精度診断法を確立した。
・多くの臨床遺伝専門医を育てており、令和 6 年度
に新たに 4 名が臨床遺伝専門医を取得し、合計 36 名
となった。周産期遺伝外来で充実した出生前検査の
遺伝カウンセリングを提供している。遺伝診療を充
実・強化する目的で 2022 年 9 月に遺伝診療センター
を新設した。定期的連絡会議は、病院診療科、診療
センター、研究所 3 部門、衛生検査センタースタッ
フから構成されている。
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・出生前検査に関する遺伝カウンセ
リング体制は整備され、遺伝学的検
査報告体制の整備の一環としてマイ
クロアレイ染色体検査の報告書作成
を実施した。計画どおり実施した。