資料1‐1 令和6年度 業務実績評価書(案) (47 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59553.html |
出典情報 | 厚生労働省国立研究開発法人等審議会 高度専門医療研究評価部会(第40回 8/7)《厚生労働省》 |
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中 長 期 目 標
国立成育医療研究センター
中 長 期 計 画
令和6年度計画
年度評価
項目別評価調書
主な評価軸(評価の視点)、指
標等
1-2
法人の業務実績等・自己評価
主な業務実績等
自己評価
上記のとおり、令和 6 年度実績は実
用化を目指した研究・開発の推進に
積極的に取り組み、医師主導治験実
施件数、臨床研究実施件数等、目標
を超えて達成した事項が多くあり、
特に顕著な成果を上げているため、
自己評定を S とした。
③その他考慮すべき要素
予算額に対して決算額は約 10.5%
上回っている。原因として計画より
も固定資産の取得増等が挙げられ
る。
メディカルゲノムセンタ
ー(MGC)の機能の充実とバ
イオバンクの充実、全ゲノ
ム解析、小児希少疾患及び
女性特有の病態・疾患の原
因遺伝子解明の推進、セン
ター内の連携強化、研究・
開発の企画及び評価体制の
整備、企業等との連携の強
化、知的財産の管理強化及
び活用推進、倫理性・透明
性の確保、競争的資金を財
源とする研究開発、医療分
野の ICT の活用、First in
Human/ First in Child(ヒ
ト/ 子どもに初めて投与す
る)試験をはじめとする治
験・臨床研究体制の強化に
より、研究・開発を推進す
る。
また、臨床研究及び治験を
進めるため、症例の集約化
を図るとともに、今後も、
これらの資源を有効に活用
しつつ、臨床研究の質の向
上、研究者・専門家の育
成・人材確保、臨床研究及
び治験のための共通的な基
盤の共用、研究不正・研究
費不正使用等防止への対
応、患者との連携及び国民
① メディカルゲノムセン
ター(MGC)の機能の充実と
バイオバンクの充実、全ゲ
ノム解析、小児希少疾患の
原因遺伝子解明の推進、セ
ンター内の連携強化
基礎研究の成果を臨床で
の実用化につなげるととも
に、臨床現場での課題解決
のための基礎研究が円滑に
行えるよう、研究所と病院
との連携強化を図るととも
に、相互の人的交流を進
め、共同研究を推進する。
その中でもゲノム研究につ
いては、センター内の組織
横断的なゲノム医療の実現
を目指す。
また、成育に係る疾患領域
における臨床研究の中核的
病院として、センター内外
の診療部門、治験・臨床研
究支援部門や企業等と連携
して推進を図る。また、小
児・周産期及び女性特有の
病態・疾患領域における治
験・臨床研究の拠点として
成育医療の体制構築や均て
ん化により成育基本法等に
関連する良質かつ適切な成
育医療の提供に貢献する。
① 遺伝診療センターと連携した網羅
的ゲノム・エピゲノム解析、小児希少
疾患の遺伝学的原因解明の推進、セン
ター内の連携強化、バイオバンクの機
能の拡充
遺伝子診断支援及び未診断疾患の網
羅的遺伝学的解析支援拠点として更に
充実した体制整備を引き続き行う。令
和 4 年 9 月に設立された遺伝診療セン
ターと連携し、成育疾患の病態解明研
究を推進する。さらに、バイオバンク
を活用し、国内各拠点からの試料と臨
床情報及び解析結果の保管並びにデー
タベース化を引き続き進める。
[評価の視点]
○ 研究開発の体制の充実
が図られ、研究成果の実用
化に向けた橋渡しに係る取
組が十分であるか。
これまで行ってきた各疾患の遺伝学的
解析についても、国内及びアジアにお
ける成育希少難治性疾患の遺伝子解析
拠点として国内外の医療機関とネット
ワークを形成し、性分化疾患、先天異
常症候群、インプリンティング疾患な
どの大規模検体集積を行う。さらに、
令和 4 年度に締結したかずさ DNA 研究
所との連携を活用し、国内の成育疾患
患者に対して継続的に遺伝子診断技術
を提供するための基盤整備を行う。ま
た、病院と研究所が連携して、臨床診
断・遺伝子診断・遺伝カウンセリング
が一体となったゲノム医療の推進及び
国民への情報発信を引き続き行う。さ
らに、令和 4 年に設立した衛生検査セ
ンター先天性疾患遺伝学的検査部門に
おいて、患者の負担軽減と医療費削減
につながる小児難病遺伝子診断を推進
する。
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・IRUD(希少・未診断疾患イニシアチブ)拠点事業
の体制を整備し、全国の医療機関から原因不明の成
育疾患症例試料を集め、次世代シークエンサー等を
用いた全遺伝子配列解析を実施した。内分泌・代謝
科、遺伝診療科、耳鼻咽喉科、皮膚科、整形外科、
新生児科、眼科、不妊診療科、産科、胎児診療科、
移植・細胞治療科、消化器科、免疫・アレルギー
科、呼吸器科等の診療科からも検体提供を受け、同
様の方法により遺伝子解析、ゲノム診断を継続して
実施した。加えて、全ゲノム解析等プロジェクトに
も参画、連携し、さらなる原因解明へ貢献した。全
国の医療機関や各診療科との共同研究をさらに推進
した。
・当センター病院の症例をバイオバ
ンクとメディカルゲノムセンターの
リソースを活用し、確定診断に至っ
た例は約 47%であり、メディカルゲ
ノムセンターが十分に機能してお
り、新規疾患原因遺伝子を同定する
など目標を達成した。
・NBCN コントロール WGS データを当該研究における
疾患感受性バリアントの健常人アレル頻度決定のた
めの提供し、研究の完成に大きく貢献した(Nat
Genet 2024)。
・非閉塞性無精子症例群を対象とした遺伝学的解析
研究において、成育バイオバンクで蓄積した健常人
エ ク ソ ー ム デ ー タ が 利 用 さ れ た ( Hum Reprod.
2024)。
・成育バイオバンクのコントロール
検体データをセンター内の研究グル
ープに提供することで、バイオバン
ク活用・センター内連携の目標を達
成した。
・研究所にゲノム・エピゲノム解析センターを設置
し、病院の遺伝子診療センターとともに病院の各診
療科(内分泌・代謝科、遺伝診療科、耳鼻咽喉科、
整形外科、新生児科、眼科、不妊診療科、産科、胎
児診療科、移植・細胞治療科、消化器科、免疫・ア
レルギー科、泌尿器科、臓器移植センター等)と研
究所が連携し、年間 300 例以上の遺伝学的解析を支
援した。共同研究については 5 年度に引き続き実施
・当センター内の解析結果の公的デ
ータベースへの登録は、定期的に更
新しており、当センター内の研究推
進や連携強化にとどまらず本邦のゲ
ノム医療に貢献しており、目標を達
成した。
・研究所では、基礎研究ばかりでな
く、実践的研究やトランスレーショ