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資料1‐1 令和6年度 業務実績評価書(案) (20 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59553.html
出典情報 厚生労働省国立研究開発法人等審議会 高度専門医療研究評価部会(第40回 8/7)《厚生労働省》
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様式 2―1―4-1(別紙)

中 長 期 目 標

国立成育医療研究センター

中 長 期 計 画

令和6年度計画

年度評価

項目別評価調書

主な評価軸(評価の視点)、指
標等

1-1

法人の業務実績等・自己評価
主な業務実績等

自己評価

生児の喘鳴の関係性に関する検討 (Okubo H, Allergy.2024;79(2):393-403.)や、十代の AYA 世代に
おける妊娠とうつ発症の関係性(Ishitsuka K, Arch
Womens Ment Health.2024;27(2):293-299.)、両親の
ストレスと児の食物アレルギー表現型に関する検討
( Yamamoto-Hanada K, Allergy.2024;79(7):18811892)が報告された。

題に発展しつつある成人食物ア
レルギーでの実態調査、重篤症
例の検討などを報告し、目標を
達成した。

・平成 22 年よりリクルートを開始した成育母子コホ
ート研究は、令和 6 年度は第Ⅲ期・第Ⅳ期として再
スタートし、健診参加した約 350 名の家族に対して
再同意を取得し、その他の参加者はオプトアウトで
対応している。

今年度は本研究を再スタートす
るにあたり、当センター内外の
協力体制を確立した。センター
内では母子コホート事務局が中
心となり、社会医学研究部、分
子内分泌研究部、内分泌・代謝
科が本研究を支え、アレルギー
センター、周産期・母性診療セ
ンターも参加している。センタ
ー外では全国出生コホートコン
ソーシアムの一角を担い、単独
コホートでは産出できないオー
ルジャパンの知見を発信するこ
とを目指している。

・参加者は 10~14 歳に達し、質問紙調査及び健診を
行い、血液を継続している。健診では二次性徴に関
する身体/精神面の調査を継続。来年度(令和 7 年
度)には再び研究成果を公表することが可能とな
る。まず、コホートプロファイルを作成、その後、
血中アミノ酸分析、レプチン・アディポネクチン、
血中脂質プロファイルといった基準値の樹立、生殖
補助技術で出生した時の長期的な成長の研究などに
ついて論文を投稿予定である。

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・バイオバンク事業では、小児の余剰検体を含む独
自の検体収集と、有償分譲も含めた内外への生体試
料やデータの提供を行った。当センター内部での連
携では、病院遺伝診療センターをデータ解析とゲノ
ムデータ管理等の面で強力に支援している。各種ゲ
ノム解析事業で収集した生体試料のうち、二次利用
等に対する包括的同意が取得されているものに関し
て、NCBN で解析後の保管・管理を行っている。
・成育母子コホートや AMED 研究事業などで集積され
た検体を用いて研究が行われている。これにより健
常な小児の成長や発育に関する知見が得られてい
る。とくに本年は、男女の身長差に関与する新規遺
伝子を同定した。

・NCBN が実施したゲノム解析に
は、当センターバイオバンクで
整備・提供した対照データが活
用されている。当バイオバンク
は、他の関連事業の基盤を支え
ると共に、費用と手間の大幅な
軽減に貢献し、充分に目標を達
成している。
・複数の成育疾患の発症機序を
解明した。また、衛生検査所に
よる先天性疾患の遺伝子診断の
実用化を推進した。これらは、
成育疾患患者の予後の改善、医
療費削減、医療の均てん化につ
ながる。
・健常な小児の成長や一般集団
の多様性の分子基盤に関する新
規知見が得られた。

・2020 年度から実施している、思春期の子どもの心
と体に関する実態把握を目的とした全国コホート調
査(年 2 回実施)を 2024 年度も継続して実施した。
・小児抗菌薬適正使用支援加算の医療政策効果を推
定したところ、この加算は開始 4 年間で 20%の抗菌
薬使用減に寄与していることを確認した (Okubo et

全国代表性のある既存データの
分析および全国調査の実施か
ら、社会的課題を適切に捉え、
成育医療に関する実態把握や実
施されている医療政策の効果検
証を学術的に評価できた。政策