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資料1‐1 令和6年度 業務実績評価書(案) (19 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59553.html
出典情報 厚生労働省国立研究開発法人等審議会 高度専門医療研究評価部会(第40回 8/7)《厚生労働省》
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様式 2―1―4-1(別紙)

中 長 期 目 標

国立成育医療研究センター

中 長 期 計 画

年度評価

令和6年度計画

項目別評価調書

主な評価軸(評価の視点)、指
標等

1-1

法人の業務実績等・自己評価
主な業務実績等

自己評価

い、引き続き継続治験審査委員会資料を電子媒体で
作成し、電磁的保管を実施している。



成育疾患の実態把握
現在実施されているエコチ
ル調査、成育コホート事業
等、胎児期から長期にわたる
児の追跡調査を継続し、成育
に係る疾患の実態を把握する
疫学研究を一層推進するとと
もに、バイオバンク事業やゲ
ノム解析事業と緊密に連携す
ることにより、病態やメカニ
ズムを明らかにし、その予防
法や治療法の開発に努める。
それとともに、小児慢性特定
疾患治療研究事業の情報管理
システムや電子的臨床研究情
報収集基盤等のもとで、患児
データベースを構築し、デー
タ解析を通じて我が国の成育
に係る疾患の実態を把握す
る。

② 成育疾患の実態把握
平成 15 年度~17 年度に登録した成育
コホート研究、平成 22 年度~24 年度に
登録した母子コホート研究などの疫学研
究を進め、特にデータスクリーニングが
終了した周産期医療に関する疫学研究の
成果を中心に、積極的に論文発表等で情
報発信を引き続き行う。これらの研究で
導かれた仮説を証明するための介入試験
の実施及び成果発表を引き続き行う。
小児慢性特定疾病登録管理データ運用事
業において、汎用性のあるデータベース
として、その品質向上を推進する。ま
た、第三期成育コホートとして新たな出
生コホート研究の準備を進め、胎児期か
ら始まる暴露因子と子どもの健康に関す
る最新の因果推論の解析が可能となる精
度の高い病院ベースのコホート研究を推
進する。

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・知財管理及び産学官連携体制については、知財・
産学連携室長を中心に、研究所等の知財・共同研究
契約の現状把握と検証を行い、特許等の新規取得に
つなげる活動を行った。また、企業導出活動及び
AMED 等の競争的研究費獲得のための知財活用状況に
鑑み、出願中の特許の整理を適宜行った。昨年度に
引き続き、研究者の異動等に伴い利用者がいなくな
った特許を、移動先の機関へ導出する交渉を開始し
た。特許取得は 2 件(前年度 5 件)、共同研究契約は
30 件(前年度 21 件)であった。

・知財・産学連携室長を中心
に、知財等を含む体制の充実を
図り、成育領域における医療ク
ラスターの構築を目指し、企業
等の産業界、大学等との産学官
連携を推進し、共同研究件数が
大きく増加した。特許取得件数
は減少したものの、審査中のも
のが 9 件あり知財活動自体は活発
化している。

・平成 15 年からリクルートを開始した成育コホート
研究は、初期に参加した妊婦の子どもが 17 歳に達し
た。当初 6 歳までの計画であったが、7 歳以降も継
続の意思が得られた参加者から新たに同意書を得て
再登録されている。令和 5 年度内に 17 歳健診を終了
し、本年度は定期的な質問票調査(19 歳)を行い、
21 歳とその母親を対象に採血を含む医学的健診が予
定されており、倫理審査等準備を行った。

・成育コホート研究は、内分
泌・代謝疾患やアレルギー疾
患、神経発達症など成育疾患の
発症予防から長期予後に関する
Natural course を明らかにでき
る一般人口を対象とした出生コ
ホート研究である。本年度はプ
レコンセプションケア・アレル
ギー疾患及び成長、糖代謝、脂
質代謝のリスクファクターの知
見と合わせ、診療に役立つエビ
デンスを明らかにし、画期的な
成果を上げている。

・成育コホート研究では、出生コホート研究として
の長期的・継続的取組により、成育疾患の予防・治
療に資する研究を推進し、17 歳健診を終了した。こ
のコホート研究より、小児期のアトピー性皮膚炎発
症リスクに関する研究として、家庭内でのペット飼
育とフィラグリン遺伝子の機能喪失変異が子どもの
湿疹発症に与える影響を検証し、これらの要因が湿
疹リスクに関連することを報告した (Toyokuni K,
Allergology International 2024;73(3):422-427)。
また子どもと家族の身体・心理・社会面
(biopsychosocial)での健康の確保と向上に関す
る研究として、第三次成育コホート研究の企画なら
びに準備室を立ち上げ、次年度以降の研究開始を目
指している。
・エコチル調査では、妊娠中の母親の栄養の質と出

・国の中心拠点病院として臨床
研究においても、成育コホート
研究やアレルギーセンターに通
院する患者からの臨床情報をも
とに、複数の国際英文雑誌に成
果発表を行い、医療に大きく貢
献し、目標を達成した。
・コホート研究の仮説検証に重
要な知見を、モデル生物を用い
て発見し、国際誌に発表した。
長期的な基盤的研究推進に不可
欠な成果であり、目標を達成し
た。
・近年増加傾向にある消化管ア
レルギー・好酸球性消化管疾患
に関する全国調査や、社会的問