【資料1-1】令和8年度研究事業実施方針(AMED研究)(案) (72 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59644.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 科学技術部会(第145回 7/16)《厚生労働省》 |
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①薬事承認・認証(海外承認認証件数):令和7年度末までに1件
②医療等に実装された件数(ガイドライン等の策定又は改定件数):
に1件
令和7年度末まで
(2)これまでの研究成果の概要、及び政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】カンボジアにおける分娩監視装置導入と、その死産・新生児死亡の減少効果
に関する研究開発(令和2~5年度)
【概要】低・中所得国で多く発生している新生児死亡と死産を減少させるために有効な
手段である分娩監視装置(Cardiotocography : CTG)の導入の「過程」と「効果」の
検証を目的とした臨床研究を実施した。また低・中所得国における CTG の利用が体系
的に行われていないことを文献レビューで明らかにした。さらに、カンボジア国立母
子保健センターにおいて、医療従事者に対するガイドラインの策定と研修の実施及び
継続教育の環境整備をパッケージとして提示した。そして、CTG の適切な利用促進と、
分娩期に異常が発生した場合の適切な医療サービスが提供される道筋を明らかにし
た。
【成果の活用】本研究で作成されたガイドラインに基づいた医療機関への CTG 導入及び
医療従事者への研修実施により、現地の医療従事者の適切な分娩管理に貢献した。
2 令和8年度に推進する研究課題
(1)継続研究課題のうち優先的に推進する研究課題(増額要求等する課題)の概要、及び
期待される研究成果の政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】タイ国での結核終息に向けた日本型接触者健診と個別化医療導入に関する研
究開発(令和5~8年度)
【概要】タイ人集団では、イソニアジド(INH)の代謝速度が遅くなり、肝障害リスクを
高める原因遺伝子とされている NAT2 遺伝子型の割合が高く、イソニアジド誘発性肝
障害が起きることによる治療中断等が潜在性結核感染治療による結核発病の減少や
結核治癒成功の阻害要因となっている。インターフェロンγ遊離試験(IGRA)を活用
した結核接触者健診と NAT2 遺伝子検査は、結核感染診断率と潜在性結核感染治療成
功率、結核患者治療成功率の向上に有用であり、結核発病率および有害事象発生率の
低下などの臨床的アウトカムの向上を示す。
【成果の活用】本研究成果を、タイ国の疾病対策局の結核担当部署が実施する結核対策
に組み込むことを目指す。IGRA 検査による日本型結核接触者検診と NAT2 検査の実施
により、効率的な感染者の同定および潜在性結核感染の治療、ならびに治療薬の選択
や用量変更等に基づく、より適切で安全な結核治療レジメンを提案する。結核治療に
要する医療費の削減による医薬経済学的な効果も期待できる。
【課題名】Healthy school environments supporting healthy and informed choices
of food and beverage(GACD 国際協調研究公募、令和5~8年度)
【概要】社会健康格差の拡大が懸念されるフィリピン都市域において、地域住民の健康
づくりの展開に着目した児童の健康的な食生活の支援環境整備を目指す。児童と関係
者を対象に、学校での栄養食育授業と食品選択を支援する地域連携健康推進プログラ
ムを実施し、児童の栄養状態、食品選択・摂取におけるプログラムの有効性を検証す
る。また児童等の食と栄養に関する知識と食品摂取状況の乖離を明らかにし、健康的
な食品選択、食生活を支援する環境整備の促進・阻害要因を明らかにする。さらに、
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