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【資料1-1】令和8年度研究事業実施方針(AMED研究)(案) (47 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59644.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第145回 7/16)《厚生労働省》
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「アルツハイマー病以外の認知症疾患を対象とした新規治療薬の研究」(令和6~10
年度)
【概要】我が国の基礎研究の成果を認知症の新治療薬の実用化に繋げるために、創薬研
究を加速することが重要である。そのため本研究では、治療薬シーズの探索・最適化、
モデル動物等を用いた薬効評価・毒性評価を行い、非臨床 POC を取得する必要がある。
また、新規モダリティを対象とした研究開発の場合、研究開発対象物の製造技術の面
で課題があるため、製造能力の強化(他の研究機関との共同研究、外注等)を含め、
重点的に研究開発を推進することで、早期の実用化に繋げる必要がある。
【成果の活用】研究開発を加速することで、非臨床 POC の取得及び企業への導出を早期
に達成することが可能になる。
(2)新規研究課題として優先的に推進する研究課題の概要、及び期待される研究成果の政
策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】遺伝性認知症コホートデータを活用した病態解明研究
【概要】全国の拠点病院を中心とした DCT スキームを活用し、遺伝性認知症のデータ収
集、本邦の遺伝性認知症の家系分布の把握を行う。また既存のコホートのデータを利
活用し、遺伝性認知症の病態解明を進める。
【成果の活用】登録された研究協力者に遺伝性認知症の治験の紹介や遺伝カウンセリン
グ等、患者本人や家族への支援活動を通して患者・市民参画(Patient and Public
Involvement:PPI) を進める。また、海外の研究班との協働も視野に入れ、国内にお
ける遺伝性認知症のコホートの拡充を図り、孤発性の認知症の病態解明に寄与する。
【課題名】住民コホートデータを活用した認知症の病態解明研究
【概要】レトロスペクティブなデータ活用とデジタルデバイスを用いた前向き研究を融
合させた新たな切り口の研究を進める。前向き研究で収集するデータは利活用に資す
る同意説明文書を用いてオープンサイエンスに寄与する。
【成果の活用】デジタルデバイスの活用により、データ収集の簡便化と多数のデータを
収集が可能になる。また、健診事業等との紐付けにより地方創生や地域の問題解決等
にも寄与することが期待される。
【課題名】ゲノム情報を用いたアルツハイマー病の疾患修飾薬の探索研究
【概要】抗体医薬の上市によりアルツハイマー型認知症の治療への光が差したが、治療
選択肢は未だ明らかに不足している。日本人全ゲノム解析データ等、これまで研究で
蓄積されてきた共有可能な既存のゲノム・オミクス解析情報についてインフォマティ
クス解析技術等を用いて新しい治療薬を含む疾患修飾薬候補の探索を行い、疾患関連
遺伝子群・薬剤応答遺伝子群の同定や発現変動から特徴を捉え、その特徴を利用して
創薬・応用を見据えた候補薬・シーズを得る。
【成果の活用】遺伝背景として均質な日本人ゲノム情報を活かし、これまでの AMED 研
究などで蓄積されてきた既存解析データ等を用い、様々な解析手法を組み合わせて新
しい治療薬候補の探索を行う。In silico 解析で得られた候補薬に対して、各専門領
域の研究者の参画を得ることでエビデンスも創出し、その後の展開(創薬・応用)へ
繋げる成果を得る。
【課題名】プレクリニカル期/MCI 期の層別化研究
【概要】発症前~プレクリニカル期~MCI 期の病態の変化については未だ不明な点が多
い。また、代表的な認知症疾患である AD 患者の脳内には非 AD 性病態(病変)も混在
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