【資料1-1】令和8年度研究事業実施方針(AMED研究)(案) (52 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59644.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 科学技術部会(第145回 7/16)《厚生労働省》 |
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【概要】一般市民が容易に利用可能な遠隔メンタルヘルスケアの基盤システムを構築し
た。また、AI 技術を駆使し、トリアージを可能とする重症度分析アルゴリズムを開発
し、基盤システムに実装した。効果検証も行い、基盤システムの実用化を促進した。
【成果の活用】メンタル不調の予防や早期介入、必要な方への適切な医療の提供への活
用が期待される。
2 令和8年度に推進する研究課題
(1)継続研究課題のうち優先的に推進する研究課題(増額要求等する課題)の概要、及び
期待される研究成果の政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】精神疾患レジストリの縦断データを活用した新規治療法開発と薬事承認の実
現(令和6~10 年度)
【概要】精神疾患レジストリにおいて研究機関や製薬企業で集積した精神疾患に関す
る臨床データの解析を行う。解析結果を用い、新規治療法の開発並びに医薬品・医療
機器の薬事承認獲得を目指す。さらに収集データを増大させ、年間 1500 例を目標に
症例登録を促進する。
【成果の活用】精神疾患の病態解明・治療法開発に資する。また、製薬・創薬にあたり
PMDA への薬事承認に係る申請データとして活用する。さらに、研究機関と製薬企業と
の産学連携による精神領域の医薬品・医療機器開発の促進に貢献する。特に、令和8
年度は我が国初のレジストリ活用(試験の補完)による薬事承認に向けて、うつ病に対
する磁気けいれん療法(MST)の医師主導治験を推進する。
【課題名】Polygenic モデルと薬物動態学に基づく精神疾患治療予測法開発(令和5~
8年度)
【概要】うつ病患者と統合失調症患者を対象にポリジェニックリスクスコア解析(発症
や予後予測に関連する複数の遺伝要因の解析)と薬物動態解析(薬物血中濃度・薬物
代謝活性型遺伝要因の解析)を実施する。個々人の遺伝的副作用予測リスクを算出し、
治療からのドロップアウト率を予測することで、臨床応用できる高精度な新規の薬物
副作用リスクスコアを開発する。
【成果の活用】抗うつ薬・抗精神病薬に対する各種副作用の減少に加え、薬物療法から
のドロップアウト率の低下や寛解率の向上を実現することで、精神科医療におけるプ
レシジョン・メディシン(遺伝情報等に基づく精密医療)を発展させる。
【課題名】ドラッグ・リポジショニングによる新規気分安定薬の開発(令和5~8年度)
【概要】既に広く用いられ安全性が確認されている降圧薬アムロジピンの光学異性体
の、ドラッグ・リポジショニングによる気分安定薬としての臨床応用を目指して、前
臨床および臨床 POC を得る。
【成果の活用】ミトコンドリアを介して細胞内 Ca2+濃度を低下させる気分安定薬を開発
するという独創的な試みであり、R-アムロジピンが気分安定薬として効果を持つこと
が実証されれば、副作用の極めて少ない気分安定薬が実現し、気分障害患者の生活の
質の向上にも繋がる。
【課題名】精神疾患領域の臨床試験における評価バリアンス軽減に関する研究開発(令
和7~9年度)
【概要】本邦では治験等において 1 施設あたりの症例数が少なく、実施施設数が多い。
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