【資料1-1】令和8年度研究事業実施方針(AMED研究)(案) (46 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59644.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 科学技術部会(第145回 7/16)《厚生労働省》 |
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【成果の活用】18F-SMBT-1 (MAO-B に選択的に結合する PET プローブ) を用いた「MAOB PET」によって、AD 疾患群および非 AD 疾患群にわたる多様な神経変性疾患の早期診
断、鑑別診断、進行予測などが可能になると期待される。
2 令和8年度に推進する研究課題
(1)継続研究課題のうち優先的に推進する研究課題(増額要求等する課題)の概要、及び
期待される研究成果の政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】
「アルツハイマー病疾患修飾薬臨床レジストリの構築と解析」
(令和 5~10 年
度)
【概要】疾患修飾薬等の新規モダリティ薬剤の投与者を追跡することが可能な我が国を
代表するレジストリとして、将来的に汎用性の高い追跡システムを構築する。リアル
ワールドにおける投与者の長期予後情報の追跡により、バイオマーカー(BM)の推移
や臨床症状の変化、これらを総合して得られる疾患修飾薬等の作用機序の解明を行
う。また、適切な投与期間の検討など多数の新知見を得る。
【成果の活用】投与者追跡レジストリで収集される臨床データ、画像データ、BM データ
等の蓄積は、治療効果の予測可能性や、それぞれのデータが治療効果を反映している
かどうかの検証、投与期間の決定などに役立てることができる。また、リアルワール
ドにおける AD の進行度や地域的分布等、社会的影響を把握することで、医療行政に
も役立つことが期待される。さらに今後、新治療薬に平行して新たな検査の登場が見
込まれる。
【課題名】アミロイド関連画像異常(ARIA:Amyloid-related imaging abnormalities)
からアルツハイマー病の病態解明を進めるための研究(令和 7~9 年度)
①アルツハイマー病におけるアミロイド関連画像異常(ARIA)のリスクファクターに
関する臨床的研究(4PJ)
【概要】ARIA は、抗 Aβモノクローナル抗体の投与を受けた AD 患者において頻度が増
加するが、その発生機序には不明な点が多い。そのため、ARIA 自然発生群のレジスト
リを構築する必要がある。また、抗 Aβ抗体薬投与者レジストリや他の既存コホート
の生体試料や臨床情報も活用し、ARIA の病態、リスク因子、抗 Aβ抗体薬の影響など
を解明する必要がある。
②ヒト試料を活用したアルツハイマー病におけるアミロイド関連画像異常(ARIA)発
生メカニズムの解明研究(5PJ)
【概要】ARIA には血管原性浮腫(ARIA ー E)と出血(ARIA ー H)とがあり、両者の関連が
示唆されている。また ARIA 発生の背景には脳アミロイド血管症(CAA)があるとされ
るが、ARIA 発生のメカニズム、CAA の病態と ARIA 発生との関連など、十分に解明さ
れていない点が多い。そのため本研究では、課題①と連携して、ARIA の予防法・治療
法の開発基盤となる分子レベルの知見を得て、ARIA 発生予測が可能なバイオマーカ
ーの開発に繋げる必要がある。
【成果の活用】AD に対する抗 Aβ抗体薬の投与に当たっては、ARIA を早期に発見し、適
切に管理することが求められる。そのため、ハイリスク群を同定することで副作用の
コントロールを強化し、抗 Aβ抗体薬をより効率的に使用することができる。
【課題名】「アルツハイマー病を対象とした新規治療薬の研究」(令和6~10 年度)、
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