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【資料1-1】令和8年度研究事業実施方針(AMED研究)(案) (35 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59644.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第145回 7/16)《厚生労働省》
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・アカデミア、企業によるデータ基盤の利活用実績(分譲可能な試料数/情報数、共同
研究又は分譲実施数等)
・新たな疾患発症メカニズム解明の件数
・新たな疾患関連遺伝子・薬剤関連遺伝子の同定数
【期待されるアウトカム】(※)
研究成果を産業界等に導出した結果や医療としての社会実装を、以下の定量的指標で
測定
・薬事承認件数
・ガイドライン等への引用件数
・製品上市件数
・臨床的に実用可能なバイオマーカー等の開発件数
・疾患の原因となる遺伝子変異に基づく新規の診断・治療法の開発件数
(2)これまでの研究成果の概要、及び政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】バイオバンクを活用した PGx 解析による抗がん剤個別化治療を実現する基盤
構築(令和7年度継続中)
【概要】東北メディカル・メガバンク計画コホート参加者等の遺伝子情報に基づいて、
薬物代謝酵素バリアントの機能解析を行った。その結果を用い、最適な薬剤や投与量
を選択するための基礎データを提供する jMorp PGx(Japanese Multi Omics Reference
Panel Pharmacogenomics、今後、jPGxDB に名称変更予定)を構築した。ゲノムデータ
と薬物代謝酵素バリアントの機能変化データを統合し、解析できるようにした。
【成果の活用】jMorp PGx の活用により、副作用発現のリスクを低減し、治療効果を最
大化することが期待できる。また、薬剤の効果や副作用発現のメカニズムを解明し、
より効果的な治療法の開発が可能となる。
【課題名】RNA 標的医薬創出に資する、疾患 RNA 分子完全長一次構造に関するデータ基
盤の構築(令和7年度継続中)
【概要】アンチセンス核酸(ASO) や siRNA に代表される核酸医薬の開発を念頭に、ヒト
及び非ヒト霊長類(カニクイザル、マーモセット等)のゲノム及び RNA の情報を整理・
編纂したデータベース(D3G, Database for Drug Development based on Genome &
RNA sequences)を構築した。
【成果の活用】核酸医薬のオフターゲット効果(標的外の影響)の薬事審査に D3G が利
活用されている。また、D3G の利活用により、RNA を標的とする核酸医薬の開発にお
いて、効果的な塩基配列の選択や有効性の評価、安全性の予測・解釈を支援できる。
さらに、疾患の原因となる分子(主に RNA)を特定し、それを標的とする塩基配列を
設計することが可能となる。
【課題名】遺伝性腫瘍に見られる VUS に対する、包括的 in vivo スクリーニングと in
silico 構造解析を融合した高精度機能的アノテ-ション(令和6年度終了)
【概要】ゼブラフィッシュを用い、VUS(病原性が不明なバリアント)のうち、BRCA2 の
13 バリアントに対し、腫瘍発生のリスク評価を行った。その結果3つの VUS(I332F、
I332M、D352N)に病原性があることを同定した。
【成果の活用】乳がんや卵巣がんなどの発症リスクを高めることが知られている BRCA2
遺伝子の病的バリアント保持者に対して、PARP 阻害剤(抗がん剤)が有効性を示す可
能性がある。また、今回得られた機能的アノテーションデータは、MGeND(Medical
genomics Japan Variant Database)に登録され、医療現場の早期診断及び早期治療
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