【資料1-1】令和8年度研究事業実施方針(AMED研究)(案) (67 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59644.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 科学技術部会(第145回 7/16)《厚生労働省》 |
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130 件/年(2025~2029 年度累計 650 件)
2) 治験に至った件数※ 60 件/年(2025~2029 年度累計 300 件)
※AMED 支援による研究成果を活用して治験へ移行した課題、または AMED 支援により治験を実施した課題。
3) 優れたシーズの発展・継続支援件数※ 120 件/年(2025~2029 年度累計 600 件)
※AMED 内の事業間の連続的支援数。同一事業内での課題の受け渡しも含む。
4) 論文数(Top1%論文) (120 件/年)(2025~2029 年累計 600 件)
【期待されるアウトカム】(※)
薬事承認
ガイドライン等
製品上市数
(2)これまでの研究成果の概要、及び政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】大量メチルコバラミン筋注による ALS の治療薬開発研究(平成 29~令和2
年度)
【概要】筋萎縮性側索硬化症(ALS)については、新たな治療薬開発は喫緊の課題であ
る。過去の企業治験で有効性を明らかにできなかった高用量メチルコバラミンについ
て、発症から 1 年未満の被験者では有意に生存期間を延長していた解析結果を踏ま
え、発症早期の ALS 患者に限定した医師主導治験を行った。本薬剤の安全性・有効性
(症状進行抑制・生存期間延長)を確認した。
【成果の活用】ALS に対する高用量メコバラミンの製造販売承認が令和6年9月に取得
された。これによって ALS 患者の生命予後の改善が期待される。
【課題名】脊髄髄膜瘤胎児手術の先進医療による実用化促進(令和6~8年度)
【概要】脊髄髄膜瘤は、複数回の手術および生涯に渡る医療ケアを必要とする指定難病
である。脊髄髄膜瘤胎児手術(子宮内手術・胎児髄膜瘤閉鎖)の有効性(下肢運動機
能や独立歩行率の改善、患者の自立や患者/家族の QOL の改善、医療費削減などの社
会的な改善など)が海外で示されているが、日本では検証できていなかった。本研究
で脊髄髄膜瘤胎児手術の早期安全性評価試験を実施し、有効性・安全性が示された。
【成果の活用】令和7年 3 月に先進医療に認定された。先進医療として認可されたこと
で、保健医療と併用して脊髄髄膜瘤胎児手術をより多症例で実施できる体制が期待さ
れる。今後、多症例での安全性・有効性を踏まえ関連学会から保険適応への申請を行
う方針である。この手術により、本邦脊髄髄膜瘤胎児の中絶率の減少、出生児の神経
予後の改善、医療費の削減が期待される。
【課題名】B 細胞クローン動態に着目した間質性膀胱炎(ハンナ型)の治療標的探索(令
和6~8年度)
【概要】間質性膀胱炎(ハンナ型)は患者の生活の質(QOL)を大きく損なうが、診断法
や病勢評価指標・治療法は確立していない。本研究では、間質性膀胱炎(ハンナ型)
では、膀胱組織へ B 細胞が浸潤し、クローン性拡大が起きていることを示した。さら
に、APRIL/BAFF 分子がクローン化と相関し、間質性膀胱炎の成因に深く関与している
ことから、これらの分子が治療標的になる可能性を見出した。成果は Journal of
Pathology 誌の年間 Editor’s choice に選ばれた。
【成果の活用】指定難病の新規診断方法や疾患バイオマーカー、新規創薬シーズ探索研
究から、患者の QOL 向上につながることが期待される。
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