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令和5年版厚生労働白書 全体版 (83 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
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第1部

つながり・支え合いのある地域共生社会

(ヤングケアラーは支援のニーズが表面化にしくいため、様々なアウトリーチにより、早
期発見を行うことが重要である)
ヤングケアラーは、家庭内のデリケートな問題であるため、ケアをしているこどもの中に
になったりしている場合もあり、支援が必要であっても表面化しにくい構造となっている。

くく、実態の把握が難しい」(81.8%)、「ヤングケアラーである子ども自身やその家族が
「ヤングケアラー」という問題を認識していない」
(66.8%)といった回答が上位を占めて
いる(図表 2-2-14)

「ヤングケアラーと思われる子どもを支援する際の課題」としては、
「家族や周囲の大人
に子どもが「ヤングケアラー」である認識がない」(82.0%)、「子ども自身がやりがいを
感じていたり、自身の状況を問題と認識しておらず、支援を求めない」(50.2%)といっ
た回答が上位を占めている(図表 2-2-15)。
こうした構造を踏まえると、福祉、介護、医療、教育などの様々な分野が連携し、アウ

福祉制度の概要と複雑化する課題

思われるこどもの実態を把握していない理由としては、
「家族内のことで問題が表に出に

2



全国の市町村要保護児童対策地域協議会を対象にした質問において、ヤングケアラーと



は、家族の状況を知られることを恥ずかしいと思ったり、家族のケアをすることが生きがい

トリーチにより、潜在化しがちなヤングケアラーを早期に発見することが重要である。例
えば、ヤングケアラーがケアをする家族に対しては、すでに福祉、介護、医療などの機関
におけるソーシャルワーカーや介護支援専門員などの専門職が関わっている場合も一定数
あると考えられる。こうした専門職が、ケアを必要とする家族と関わっていく中で、ケアの
担い手になっているがその自覚のないヤングケアラーの存在を認めた場合には、その現状
を把握することが求められる。また、学校の教職員が、保護者面談などを通じて、家庭に
おけるこどもの状況に気付き、ヤングケアラーの早期発見・把握につながる可能性もある。
ヤングケアラーを発見・把握した際には、その置かれている状況を考慮し、まずはしっ
かりと本人の気持ちに寄り添い、どのような支援が必要かなどについて相談にのることが
重要となる。このため、都道府県や市区町村において、福祉、介護、医療、教育などの関
係機関の職員が、ヤングケアラーを発見するための着眼点や、ヤングケアラーの対応をす
る上で配慮することなどを学ぶ研修を実施する場合、国としても補助を行っている。

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