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令和5年版厚生労働白書 全体版 (345 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
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第2部
図表 8-3-7

現下の政策課題への対応

承認済の新型コロナウイルス治療薬(2023 年 3 月 31 日現在)

成分名(販売名)

企業

抗炎症薬

デキサメタゾン
(デカドロン錠等)

日医工

バリシチニブ
(オルミエント錠)

日本イーライ
リリー

トシリズマブ
(アクテムラ点滴静注)

対象者

承認日

備考

抗ウイルス薬

R2.7.17

重症感染症の治療薬として従来から承認されていたステ
ロイド薬。投与方法は経口、経管、静注。

中等症Ⅱ~重症

R3.4.23 通常承認

関節リウマチ等の薬として承認されていたヤヌスキナー
ゼ(JAK)阻害剤。

中外製薬

中等症Ⅱ~重症

R4.1.21 通常承認

関節リウマチ等の治療薬として使用されている。炎症性
サイトカインである IL-6(大阪大学・岸本忠三氏らが発
見)の作用を抑制し、抗炎症効果を示すとされている。

レムデシビル
(ベクルリー点滴静注用)

ギリアド・サ
イエンシズ

軽症~重症

R2.5.7 特例承認
R4.3.18 軽症に対象拡大

エボラ出血熱の治療薬として開発されていた。
令和 3 年 10 月 18 日に一般流通するまでの間、政府買
い上げ、無償譲渡した。

モルヌピラビル
(ラゲブリオカプセル)

(米メルク社)

MSD

ハイリスクの軽症~中等症Ⅰ

R3.12.24 特例承認

妊婦等は禁忌。
令和 4 年 9 月 16 日に一般流通するまでの間、政府買い
上げ、無償譲渡した。

ニルマトレルビル・リトナビル
(パキロビッドパック)

ファイザー

ハイリスクの軽症~中等症Ⅰ

R4.2.10 特例承認

併用禁忌多数。
令和5年3月 22 日に一般流通するまでの間、政府買い
上げ、無償譲渡した。

エンシトレルビル フマル酸
(ゾコーバ錠)

塩野義製薬

軽症~中等症Ⅰ

R4.11.22 緊急承認

緊急承認が適用された初の医薬品。
妊婦等は禁忌。併用禁忌多数。
令和 5 年 3 年 31 日に一般流通するまでの間、政府買い
上げ、無償譲渡した。

ハイリスクの軽症~中等症Ⅰ

R3.7.19 特例承認
R3.11.5 特例承認



中和抗体薬

カシリビマブ・イムデビマブ
中外製薬
(ロナプリーブ注射液セット)

重症感染症

濃厚接触者の発症抑制

ソトロビマブ
(ゼビュディ点滴静注液)

GSK

ハイリスクの軽症~中等症Ⅰ

チキサゲビマブ・シルガビマブ
(エバシェルド筋注セット)

アストラゼネ


ハイリスクの軽症~中等症Ⅰ
免疫抑制患者等の曝露前発症抑

(診療の手引き掲載)

(発症抑制)

濃厚接触者の発症抑制にも使用可能。
政府買い上げ、無償譲渡。一部の変異株に有効性減弱。

R3.9.27 特例承認

ウイルスの変異が起きにくい領域に作用。
政府買い上げ、無償譲渡。一部の変異株に有効性減弱。

R4.8.30 特例承認

体内での半減期が長く、曝露前の発症抑制に使用可能。
政府買い上げ、無償譲渡。一部の変異株に有効性減弱。

⑤新型コロナウイルス感染症の罹患後症状、いわゆる後遺症に悩む方への取組
新型コロナ罹患後症状、いわゆる後遺症については、様々な症状が知られており、その
病態は十分に明らかになっていない。厚生労働省では、病態を明らかにするための調査研
究と、罹患後症状に悩む方が適切な医療を受けられるような環境づくりに取り組んでいる。
ており、これらの結果からは、多くの症状は経時的に頻度が低下する一方で、12 か月時



具体的には、2020 年度から罹患後症状の病態を明らかにするための調査研究を実施し

健康で安全な生活の確保

※処方に当たっての手技料等は公費負担。ただし、エバシェルドについては過度な負担にならない範囲で自己負担をお願いしている

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点でも症状がある方が、一定程度存在するという結果等が得られている。
また、罹患後症状に悩む方が適切な医療を受けられるよう罹患後症状に関する研究等に
より得られた国内外の科学的知見を盛り込んだ「診療の手引き 罹患後症状のマネジメン
ト*11」を作成し、医療現場へ周知している。さらに罹患後症状に悩む方が、かかりつけ医
等や地域の医療機関へ相談できるよう、罹患後症状に関する情報をまとめたホームページ
を開設し、リーフレットや、既存の支援制度に関する情報を含む一般向けの Q & A、都
道府県別の罹患後症状に関するホームページの一覧等を掲載し、SNS 等を通じて積極的
な情報発信に取り組んでいる。さらに、罹患後症状に悩む方の診療を行っている医療機関
の選定及び公表にむけて取り組むこととしている。
⑥新型コロナウイルス感染症に対する検疫措置
新型コロナウイルス感染症の水際対策について、政府としては、感染拡大防止と社会経
済活動のバランスをとりつつ、内外の感染状況や主要国の水際措置の状況等を踏まえなが
* 11 厚生労働省のホームページにおいて、各都道府県における罹患後症状に関するホームページ一覧、Q&A、研究に関する情報を掲載
している。
厚生労働省ホームページ「新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)について」:https://www.mhlw.go.jp/stf/
seisakunitsuite/bunya/0000121431_00402.html
罹患後症状の手引き:https://www.mhlw.go.jp/content/000952747.pdf

令和 5 年版

厚生労働白書

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