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令和5年版厚生労働白書 全体版 (272 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
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図表 5-1-1

給付水準の調整終了年度と最終的な所得代替率の見通し(2019(令和元)年財政検証)
-幅広い複数ケースの経済前提における見通し(人口の前提:出生中位、死亡中位)

※所得代替率…公的年金の給付水準を示す指標。現役男子の平均手取り収入額に対する年金額の比率により表される。

所得代替率

経済成長と
労働参加が
進むケース
内閣府試算
の成長実現
ケースに
接続

経済成長と
労働参加が
一定程度進
むケース




5

55%

2019 年度:

所得代替率=(夫婦 2 人の基礎年金 + 夫の厚生年金)/ 現役男子の平均手取り収入額
61.7%
13.0 万円
9.0 万円
35.7 万円

給付水準調整の
終了年度

経済前提

ケースⅠ

51.9%

{基礎:26.7%(2046)
、比例:25.3%(調整なし)

(2046(令和28)年度)

0.9%

ケースⅡ

51.6%

{基礎:26.6%(2046)
、比例:25.0%(2023)

(2046(令和28)年度)

0.6%

ケースⅢ

50.8%

{基礎:26.2%(2047)
、比例:24.6%(2025)

(2047(令和29)年度)

0.4%

50%

ケースⅣ (50.0%) (2044(令和26)年度)
{基礎:23.4%(2053)
、比例:23.1%(2030)

(注)46.5% (2053(令和35)年度)

若者も高齢者も安心できる年金制度の確立

内閣府試算
のベースラ
インケース
に接続

45%

経済成長と
労働参加が
進まない
ケース

40%

(機械的に基礎、比例ともに給付水準調整を続けた場合)
ケースⅥ (50.0%) (2043(令和25)年度)



(※)
機械的に給付水準調整を続けると、
国民年金は2052 年度に積立金がなくなり完全な賦課方式に移行。
その後、保険料と国庫負担で賄うことのできる給付水準は、所得代替率38%~ 36%程度。

内閣府試算
のベースラ
インケース
に接続

経済成長率
(実質)

2029 年度以降
20 ~ 30 年

給付水準調整終了後の標準的な
厚生年金の所得代替率

ケースⅤ (50.0%) (2043(令和25)年度)
{基礎:21.9%(2058)
、比例:22.6%(2032)

(注)44.5% (2058(令和40)年度)

0.2%

0.0%

▲0.5%

注:所得代替率 50%を下回る場合は、50%で給付水準調整を終了し、給付及び負担の在り方について検討を行うこととされているが、
仮に、財政のバランスが取れるまで機械的に給付水準調整を進めた場合。

(2)公的年金制度の最近の動向について
1 2020 年改正法と今後の課題

2019(令和元)年財政検証の結果や社会保障審議会年金部会での議論を踏まえ、被用
者保険の適用拡大、受給開始時期の選択肢の拡大、在職老齢年金制度の見直し等を盛り込
んだ「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律」
(令和 2 年法律
第 40 号。以下「2020 年改正法」という。
)が第 201 回通常国会において成立した(2020
(令和 2)年 5 月 29 日に成立・同年 6 月 5 日に公布)

①被用者保険の適用拡大
短時間労働者に対する被用者保険の適用について、2022(令和 4)年 10 月に 100 人超
規模の企業まで適用範囲を拡大し、また、5 人以上の個人事業所の適用業種に弁護士・税
理士等の士業を追加した。2024(令和 6)年 10 月には、50 人超規模の企業まで適用範囲
を拡大することとしている(図表 5-1-2)。
適用拡大には、これまで国民年金・国民健康保険に加入していた人が被用者保険の適用
を受けることにより、基礎年金に加えて報酬比例の厚生年金保険給付が支給されることに
加え、障害厚生年金には、障害等級 3 級や障害手当金も用意されているといった大きなメ
リットがある。また、医療保険においても傷病手当金や出産手当金が支給される。

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令和 5 年版

厚生労働白書