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令和5年版厚生労働白書 全体版 (316 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
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を追加し、都道府県において「外来医療計画」を策定している。
外来医療計画では、外来医療に関する情報の可視化、新規開業希望者などへの情報提
供、外来医療に関する協議の場の設置等を盛り込むことなどにより、地域の外来医療提供
体制の確保に向けた取組みを推進している。
3 歯科医師の確保
我が国を取り巻く環境は、人口構造の変化、国民・患者の医療や介護等のニーズに変化
が生じており、患者・国民からの歯科医師や歯科保健医療に期待する役割は大きく変容し
てきている。こうした中、2017(平成 29)年 12 月にとりまとめられた「歯科医師の資
質向上等に関する検討会」中間報告書において、歯科保健医療の需給と提供体制の目指す
べき姿として「歯科保健医療ビジョン」がまとめられ、2021(令和 3)年 2 月から開催
されている「歯科医療提供体制等に関する検討会」では、今後の歯科医療のニーズを踏ま
えた歯科医師の需給や地域包括ケアシステムの構築における歯科の役割について検討され
ている。
「第 8 次医療計画等に関する検討会」においても歯科医師の確保の必要性が指摘されて
おり、地域の歯科医療提供体制の状況や、歯科専門職の配置状況の把握を行った上で、医
科歯科連携における歯科の果たす役割を認識し、病院の規模や種類に応じて地域の歯科専
門職を病院において活用することや、病院と歯科診療所等の連携を推進することなど、地
域の実情を踏まえた取組みを推進する必要があるとされた。



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4 薬剤師の確保
少子高齢化のさらなる進行や、今後人口減少地域が増大することが予測される中で、人

国民が安心できる持続可能な医療・介護の実現

口構造の変化や地域の実情に応じた医薬品提供体制を確保することが求められている。一
方で、2021 年 6 月に公表された「薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会とりまと
め」では、薬剤師の従事先には地域偏在や業態偏在があり、特に病院薬剤師の確保が喫緊
の課題であることが指摘されている。全国の薬剤師総数は、概ね今後 10 年間は需要と供
給が同程度で推移すると推計されているが、都道府県等への偏在実態に係る調査結果か
ら、今後当面は偏在が続いていくと想定されている。
地域における薬剤師の確保については、2021 年度から 2022(令和 4)年度にかけ、各
都道府県等が行っている薬剤師確保の取組事例等についての調査、地域偏在の解消等に資
する効果的な方策の検討を実施している。また、地域医療介護総合確保基金の事業例とし
て、
「地域包括ケアの拠点となる病院・薬局における薬剤師の確保支援」を位置づけ、薬
剤師修学資金貸与を行うために必要な経費、及び都道府県が指定する病院へ薬剤師派遣を
行うための経費として活用できるようにするなどの取組みを行っている。
「第 8 次医療計画等に関する検討会」においても薬剤師確保の取組みの必要性が指摘さ
れており、薬剤師の就業状況の把握、都道府県、都道府県薬剤師会等の関係団体の連携の
もとでの地域の実情に応じた薬剤師確保策の実施等について検討を進めていく必要がある
とされた。

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令和 5 年版

厚生労働白書