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令和5年版厚生労働白書 全体版 (54 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
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(社会参加活動に参加しない理由は、興味・関心がないことの他、時間的な余裕や活動を
知らないことがある)

1



一方、社会参加活動をしていない理由は、
「興味・関心がないから」
(33.1%)
、「時間的

社会保障を取り巻く環境と人々の意識の変化

な余裕がないから」
(30.5%)
「どのような活動が行われているか知らないから」
(26.6%)、
「人と付き合うのがおっくうだから」
(25.0%)といった割合が高い。
年齢別にみると、20 歳代から 40 歳代までは「時間的に余裕がないから」が最も高く、
「興味・関心がないから」が次いで高くなっている。50 歳代、60 歳代は「興味・関心が
ないから」が最も高く、70 歳代は「気軽に参加できる活動が少ないから」が最も高い。
40 歳代と 60 歳代では、上位 3 つの理由の中に「人と付き合うのがおっくうだから」が
入っている(図表 1-3-22)

図表 1-3-22

社会参加活動をしない主な理由

ST

(%)

社会参加活動をしない主な理由(複数回答)

BT

どのよう
な活動が 時間的な
行われて 余裕がな
いるか知 いから
らないから

BC

A0a
A1a
A2a
A3a
A4a
A5a
A6a

全 体
20-29歳
30-39歳
40-49歳
年齢
50-59歳
60-69歳
70-89歳

26.6
26.9
30.8
25.3
26.1
23.3
26.8

30.5
37.0
37.6
41.3
29.5
21.7
13.7

家庭の事
情(仕事、
経費や手 気軽に参
興味・関心
家事、介
間がかか 加できる
がないか
護、通院
りすぎるか 活動が少

等)がある

ないから
から
12.8
6.4
16.8
12.9
15.2
11.5
13.3

33.1
28.3
33.0
35.2
35.5
36.6
30.0

11.3
13.8
15.2
12.5
10.4
8.1
7.1

17.5
6.7
9.9
17.8
15.0
22.5
33.4

同好の友
近所に活
人・仲間が
動場所が
いないか
ないから


11.4
6.8
7.3
9.6
13.8
16.2
15.6

8.7
4.8
5.7
5.4
8.6
11.7
16.3

人と付き 過去に参
合うのが 加したが期
その他
おっくうだ 待外れ
から
だったから

25.0
20.3
25.1
32.2
25.4
24.7
21.1

2.0
0.2
1.0
2.4
2.1
3.0
3.1

特に理由
はない

2.6
0.3
1.1
1.8
2.3
3.8
6.3

12.5
19.6
11.7
10.7
9.7
11.7
12.6

(資料)厚生労働省「令和4年度少子高齢社会等調査検討事業」

資料:厚生労働省「令和 4 年度少子高齢社会等調査検討事業」

(小括)
我が国は、昨年の出生数が 80 万人を割り込むなど、急速に少子化が進展しており、今
後、本格的な少子高齢化・人口減少時代を迎えようとしている。特に高齢期を中心に単身
世帯者数は増加し、人との交流の意識も希薄化していく中で、孤独・孤立の問題が顕在
化・深刻化している。
また、社会保障をめぐるニーズや、人材など活用が可能な資源の状況は地域により大き
く異なってくる。大都市を中心に人口の集中が見られ、人口減少が急速に進む地域では、
地域における支え合いの機能が低下し、日常生活の維持も困難になってくる可能性も想定
される。また、現役時代には職場とのつながりが高く地域とのつながりが低い傾向が見ら
れる中で、高齢世代の未婚率の上昇が進んでおり、今後、高齢世代と地域とのつながりが
一層弱くなることが懸念される。地域の人々が地域社会とつながりながら安心して生活を
送ることができるように、地域ごとの特性に応じて取り組むべき課題を摘出し、解決の手
法や仕組みを考察していくことが重要となるだろう。一方で、社会に対する貢献意識や人
とのつながりに対する意識は比較的高い様子もうかがえるため、より多くの方が地域社会
において何らかの役割を発揮できる環境整備も求められる。
次章では、これまで展開されてきた属性別の社会福祉の各制度や、従来の制度の枠組み
では容易にあてはめることが難しくなってきている新たなニーズについて見ていきたい。

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令和 5 年版

厚生労働白書