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令和5年版厚生労働白書 全体版 (428 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
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を深め、障害者の自立と社会参加の促進に寄与することを目的として、2022(令和 4)
年に「美ら島おきなわ文化祭 2022」
(第 37 回国民文化祭、第 22 回全国障害者芸術・文化
祭)を開催した。
また、2019(令和元)年 6 月に制定された「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に
関する法律」
(令和元年法律第 49 号)に基づき、2020(令和 2)年 7 月に「視覚障害者等
の読書環境の整備の推進に関する基本的な計画」を策定し、視覚障害者等の読書環境の整
備の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進することとした。
さらに、2022 年 5 月に施行された「障害者による情報の取得及び利用並びに意思疎通
に係る施策の推進に関する法律」
(令和 4 年法律第 50 号)を踏まえ、障害特性に配慮した
意思疎通支援や支援者の養成等の促進を図ることとした。

第3節

精神保健医療福祉について

1 精神保健医療福祉の現状と課題について

精神疾患の総患者は、2020(令和 2)年は 614.8 万人(入院患者数 28.8 万人、外来患

者数 586.1 万人)となっている。
障害者支援の総合的な推進



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近年の、精神病床における新規入院患者の入院後 1 年以内の退院率は、約 9 割でほぼ横
ばいである。1 年以上の長期入院患者は減少傾向にあるが、2020 年は 17.0 万人であり、
入院患者の過半数を占めている。
また、うつ病等の気分障害や認知症の患者数が増加し、薬物依存や発達障害への対応等
の社会的要請が高まっているなど、精神科医療に対する需要は多様化している。

2 精神保健医療福祉の取組状況について

精神障害のある人の人権に配慮した適正な医療及び保護の実施、精神障害のある人の社

会復帰の促進、国民の精神的健康の保持・増進を図るための精神保健施策の一層の推進を
図っている。
2021(令和 3)年 10 月 1 日現在、我が国の精神病床を有する病院数は約 1,600 か所、
精神病床数は約 32 万床となっている。また、2021 年 6 月末現在、精神病床の入院患者数
は約 26 万人であり、このうち、約 13 万人が任意入院、約 13 万人が医療保護入院、約
1,500 人が措置入院となっており、措置入院による入院者については、公費による医療費
負担制度を設けている。
このほか、夜間や土日・祝日でも安心して精神科の救急医療が受けられるよう精神科救
急医療体制の整備をしている。
2016(平成 28)年 1 月からは、有識者で構成される「これからの精神保健医療福祉の
あり方に関する検討会」を開催し、2017(平成 29)年 2 月に取りまとめた報告書では、
「地域生活中心」という理念を基軸としながら、精神障害のある人の一層の地域移行を進
めるための地域づくりを推進する観点から、精神障害のある人が、地域の一員として、安
心して自分らしい暮らしができるよう、医療、障害福祉・介護、社会参加、住まい、地域

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令和 5 年版

厚生労働白書