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令和5年版厚生労働白書 全体版 (333 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
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第2部

現下の政策課題への対応

和 7)年度には約 243 万人、2040(令和 22)年度には約 280 万人となっており、介護職
員の確保は喫緊の課題となっている。このため、政府においては、就業促進、職場環境の
改善による離職の防止、外国人材の受入れ環境整備などに総合的に取り組んでいくことと
している。
具体的には、処遇改善に加えて、


介護分野への高齢者など介護の未経験者の参入を促すための「入門的研修」の普及
や、介護福祉士資格の取得を目指す留学生など外国人材の受入環境の整備等による多様
な人材の活用

② ICT や介護ロボット等のテクノロジーを活用した生産性向上の推進による業務負担の
軽減や職場環境の改善などによる働きやすい環境の整備


介護の仕事の魅力発信

など介護人材確保に総合的に取り組んでいる。
また、全国の主要なハローワークに設置する「人材確保対策コーナー」において、医
療・福祉分野等のきめ細かな職業相談・職業紹介、求人者に対する求人充足に向けての助
言・指導等を行うとともに、
「人材確保対策コーナー」を設置していないハローワークに
おいても、医療・福祉分野等の職業相談・職業紹介、求人情報の提供及び「人材確保対策
コーナー」の利用勧奨等の支援を実施している。
さらに、各都道府県に設置されている「福祉人材センター」において、離職した介護福
祉士等からの届出情報をもとに、求職者になる前の段階からニーズに沿った求人情報の提

相談、職業紹介等を推進している。
保育分野等に加え介護分野において必要とされる人材の確保に資する訓練を実施してい
る。
一方、介護労働者は、賃金、労働時間、身体的な負担、精神的な負担に対する不安や不
満に端的に示されるように厳しい労働環境にある。2021(令和 3)年度介護労働実態調
査によると、労働条件・仕事の負担についての悩み、不安、不満等(複数回答)として、
「人手が足りない」が 52.3%で最も多く、次いで「仕事内容のわりに賃金が低い」が
38.3%、
「身体的負担が大きい(腰痛や体力に不安がある)」が 30.0%の順に多くあげら
れているなど、特に雇用管理の面で解決すべき課題が多い。そのため、介護労働者の身体
的負担軽減に資する介護福祉機器(移動用リフト等)を新たに導入し適切な運用を行うこ
とにより労働者の離職率を低下させた事業主に対する助成措置や、公益財団法人介護労働

国民が安心できる持続可能な医療・介護の実現

ハロートレーニング(公的職業訓練)においては、人材確保に課題を抱える建設分野、

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双方のニーズを的確に把握した上で、マッチングによる円滑な人材参入・定着支援、職業



供等の支援を推進するとともに、当該センターに配属された専門員が求人事務所と求職者

安定センターによる事業所の雇用管理改善に関する相談援助等により、介護労働者の雇用
管理の改善を図っている。

令和 5 年版

厚生労働白書

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