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令和5年版厚生労働白書 全体版 (290 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
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が成立した。また、各省の医療分野の研究開発関連事業を集約し、一体的に実施するた
め、同年 6 月に内閣総理大臣を本部長とし、全閣僚で構成する「健康・医療戦略推進本部」
が設置された。
2014 年 7 月には、医療分野の研究開発及び健康長寿社会の形成に資する新たな産業活
動の創出・活性化に関し、政府が総合的かつ長期的に講ずべき施策を定めた第 1 期「健
康・医療戦略」が閣議決定された。また、医療分野の研究開発に関する施策について、基
本的な方針や政府が集中的かつ計画的に講ずべき施策等を定めた第 1 期「医療分野研究開
発推進計画」が策定され、①医薬品開発、②医療機器開発、③臨床研究中核病院などの革
新的な医療技術創出拠点、④再生医療、⑤ゲノム医療、⑥がん、⑦精神・神経疾患、⑧感
染症、⑨難病の 9 分野で重点的に研究支援をしていくこととされた。
2020(令和 2)年 3 月には、第 1 期終了を受け、2020 年度から 2024(令和 6)年度ま
での 5 年間を対象とした第 2 期「健康・医療戦略」が閣議決定され、また、第 2 期「医療
分野研究開発推進計画」が策定された。第 2 期においては、モダリティ等を軸とした 6 つ
の統合プロジェクトに再編し、①医薬品プロジェクト、②医療機器・ヘルスケアプロジェ
クト、③再生・細胞医療・遺伝子治療プロジェクト、④ゲノム・データ基盤プロジェク
ト、⑤疾患基礎研究プロジェクト、⑥シーズ開発・研究基盤プロジェクトについて横断的



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な技術や新たな技術を、多様な疾患領域に効果的・効率的に展開することとされた。

2 研究開発の振興について

医療関連イノベーションの推進

各省の医療分野の研究開発関連事業を集約し、基礎段階から実用化まで切れ目のない支

援を実現するため、2015(平成 27)年 4 月に、国立研究開発法人日本医療研究開発機構
(Japan Agency for Medical Research and Development:AMED)が設立された。
厚生労働行政に関する研究開発のうち、医療分野の研究開発は、厚生労働省に加え、文
部科学省、経済産業省、総務省、内閣府の 5 府省に計上された医療分野の研究開発関連予
算を AMED に交付し、AMED において実施している(2023(令和 5)年度医療研究開
発推進事業費補助金等約 483 億円)

AMED における医療分野の研究開発として、例えば、以下のような取組みを行ってい
る。
①医薬品プロジェクトにおいては、医療現場のニーズに応える医薬品の実用化を推進する
ため、創薬標的の探索から臨床研究に至るまで、モダリティの特徴や性質を考慮した研
究開発を行う。
②医療機器・ヘルスケアプロジェクトにおいては、AI・IoT 技術や計測技術、ロボティ
クス技術等を融合的に活用し、診断・治療の高度化や、予防・QOL 向上等に資する医
療機器・ヘルスケアに関する研究開発を行う。
③再生・細胞医療・遺伝子治療プロジェクトにおいては、再生・細胞医療・遺伝子治療の
実用化に向け、細胞培養・分化誘導等に関する基礎研究、疾患・組織別の非臨床・臨床
研究や製造基盤技術の開発、疾患特異的 iPS 細胞等を活用した難病等の病態解明・創薬
研究及び必要な基盤構築を行う。また、遺伝子治療について、遺伝子導入技術や遺伝子
編集技術に関する研究開発を行う。さらに、これらの分野融合的な研究開発を推進す
る。

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令和 5 年版

厚生労働白書