よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


令和5年版厚生労働白書 全体版 (137 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

第1部

つながり・支え合いのある地域共生社会

ルの活用も有効である。
新型コロナウイルス感染症対策などを契機に社会に浸透してきている ICT を活用する
ことにより、時間や空間を超えた人々のつながりの促進など、地域共生社会の実現に向け
て、効果的、効率的な環境づくりの可能性が広がっている。
(デジタルの活用により、地域や自宅にいながら他者と交流し、つながりを持つことができる)
高齢者や障害者、ひきこもり状態で外出が困難な方や乳幼児を抱えて外出が容易ではな

は、妊産婦やその家族などがアクセスしやすいように、多様な相談支援を行うことが求め
られる。このため、両親学級のオンライン実施や、SNS を活用したオンライン相談など
の体制を強化することとしている。また、地方公共団体が、地域の実情に応じて行う、
ICT を活用した子育て支援サービス(ベビーテック*16)の普及にも努めることとしている。
(ヤングケアラー同士が悩みや相談を共有できるオンラインサロンの支援の取組みを行っている)
第 2 章でみたヤングケアラーについては、約 6 割以上の方が相談をしたことがなく(図
表 3-2-21)
、役所など公的機関への相談は、心理的なハードルが高いこともうかがえる。
そのような場合、同じようなヤングケアラーや、元ヤングケアラーと交流することで、本
人の気持ちが楽になることもある。このため、都道府県や市町村が実施する、ヤングケア
ラーを対象としたピアサポート*17 などの悩み相談を行う支援者団体や、悩みや経験を共有
し合うオンラインサロンの設置運営の支援について、国は財政支援を行うこととしている。
図表 3-2-21

世話について相談した経験

小学校 6 年生
中学 2 年生
全日制高校 2 年生
定時制高校 2 年生相当
通信制高校生
大学 3 年生

調査数(n=)
631
319
307
31
49
987

ある
17.3
21.6
23.5
32.3
34.7
33.4

ない
76.1
67.7
64.2
51.6
63.3
66.6

無回答
6.7
10.7
12.4
16.1
2.0
-

3

「つながり・支え合い」のある地域共生社会の実現を目指して

例えば、子育て世帯の孤立を防ぐための妊娠・出産・子育て期における一貫した支援で



自宅にいながら、他者と交流し、つながりを持つことが可能となっている。



い方など、他者と対面で交流することが容易でない方も、デジタルの活用により、地域や

(%)

※通信制高校生は「18 歳以下」と「19 歳以上」の合計
資料:厚生労働省子ども・子育て支援推進調査研究事業「ヤングケアラーの実態に関する調査研究報告書」(中学生、高校生
は 2020(令和2)年度、小学生、大学生は 2021(令和3)年度の調査結果)

そのほか、オンラインを活用した高齢者の通いの場の実施により、自宅にいる高齢者な
どの健康維持の取組みが可能となるなど、様々な分野において、ICT の活用により、居
住している地域だけでなく、場所を問わずに人とつながることも可能となる。
ここでは、オンラインと対面での双方においてヤングケアラーの当事者同士の交流に取
* 16 ベビーテックとは、英語で Baby Tech と記載するとおり、Baby(赤ちゃん)と Technology(技術)を組み合わせた造語である。
主にアメリカにおいて広まっている考え方で、毎年 1 月にラスベガスで行われる世界最大の家電中心の電子機器の見本市「CES」
(Consumer Electronics Show)では、2016 年より、Baby Tech Award として 5 部門(「健康と安全」、「睡眠」、「妊娠」

「子育て」

「遊びと学び」)から 1 社ずつ表彰 されている。
* 17 peer(仲間)と support(支援)から作られた言葉。同じ・似た状況・境遇にある仲間たち同士による支え合いを意味する。

令和 5 年版

厚生労働白書

123