会議資料 (312 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00044.html |
| 出典情報 | 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第66回 12/12)《厚生労働省》 |
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要望番号;IV-145
12) Boztug H et al.Treosulfan-based conditioning regimens for allogeneic HSCT in children with
acute lymphoblastic leukemia. Ann Hematol.2015:94:297-306. 15)
小児急性リンパ芽球性白血病に対する標準的な骨髄破壊的前処置レジメンは、TBI に基
づいている。
しかし、TBI は短期的にも長期的にも重大な副作用を引き起こすため、代替レジメンの
必要性が生じている。
トレオスルファンは、強力な免疫抑制作用と抗白血病作用に加え、骨髄破壊作用と低毒
性プロファイルを兼ね備えている。
トレオスルファンをベースとした移植前処置後に造血幹細胞移植を受けた 71 例の ALL
小児患者(年齢中央値 9.1 歳、0.8〜17.9 歳)の毒性と転帰をレトロスペクティブに調査
し、治療失敗のリスク因子と用量による転帰の違いを明らかにすることを目的とした。
トレオスルファンに併用した薬剤は、+Cy + Flu, + Flu/Mel, または +Flu/TT で、それぞ
れの標準的な投与量は、Cy 120 mg/kg, Flu 120〜180 mg/m2, TT 8〜10 mg/kg, Mel 140 mg/m2
であった。
初期のレジメン関連毒性は少なく、肝中心静脈閉塞症の報告はなかった。
68/70 例(97%)に生着が得られた。
毒性と造血幹細胞移植の年齢や回数との関連は認められなかった。
乳児の EFS は年長児と比較して有意に良好であった。
3 年後の OS は 51%であり、造血幹細胞移植の回数による有意な影響は認められなか
った(第 1 回造血幹細胞移植 54%、≧第 2 回造血幹細胞移植 44%、P=0.71)。
多変量解析では、完全寛解を得ずに移植された患者の OS と EFS が有意に不良であっ
た(P=0.04 と 0.004)。
治療関連死亡率は 14%と低かった。
トレオスルファンベースの前処置法は小児 ALL に対して安全で有効なアプローチであ
ると結論付けられている。
移植後 100 日における CTCAE Grade 3 以上の有害事象を以下に示す。2/70 例(3%)で
移植後の生着が見られず死亡に至った。
表
移植後 100 日における CTCAE Grade 3 以上の有害事象
Grade 3
All
+FLU/Thio
Grade 4
All
+FLU/Thio
Stomatitis (%)
13/70 (19) 3/20 (15)
5/70 (7) 1/20 (5)
Diarrhoea (%)
6/71 (8)
2/20 (10)
6/71 (8) 1/20 (5)
Vomiting (%)
2/71 (3)
0/20 (0)
4/71 (6) 0/20 (0)
Respiratory (%) 2/70 (3)
1/20 (5)
5/70 (7) 3/20 (15)
Bilirubin (%)
5/69 (7)
0/18 (0)
2/69 (3) 0/18 (0)
SGOT (%)
12/69 (17) 2/18 (11)
1/69 (1) 0/18 (0)
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