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会議資料 (221 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00044.html
出典情報 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第66回 12/12)《厚生労働省》
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要望番号;IV-122

2009 年から 2019 年に報告された第 II 相又は第 II/III 相、第 III 相の 8 つの無作為化比較
試験に組み入れられた 2,382 例を対象に、異なる 7 種類の併用レジメンの有効性及び安全
性をベイズネットワークメタアナリシスを用いて比較した報告である。導入化学療法と化
学放射線療法の組み合わせの有効性は、化学放射線療法単独と比較して統計学的に有意な
差が認められた〔PFS HR(95% CI)= 0.68(0.59-0.79), OS HR(95% CI)= 0.72(0.61-0.86)〕。
導入化学療法のうち、本薬とシスプラチンの併用療法は、PFS 及び OS、distant metastasisfree survival(DMFS)の延長を示した。安全性について、本薬とシスプラチンの併用療法は、
他の併用療法と比較して貧血の発現頻度が顕著に増加し、化学放射線療法単独と比較して
血小板減少、嘔気及び嘔吐の発現頻度が有意に増加したが、他の併用療法と比較して大き
な差は認められなかった。本薬とシスプラチンの併用療法は安全性に注意を要するものの、
ヘモグロビン及び血小板に関する影響は管理可能であった。また、本薬とシスプラチンの
併用療法は他の併用療法と比較して治療コンプライアンスが高かったことが示されてい
る。結論として、本薬とシスプラチンの併用療法は、局所進行上咽頭癌に対する導入化学
療法の最良のレジメンとして推奨されると述べられている。
(3)教科書等への標準的治療としての記載状況
<海外における教科書等>
1)Devita, Hellman, and Rosenberg's Cancer: Principles & Practice of Oncology (12th edition.).
2023; 287-96 19)
P290 Fig 24.2

Recommended treatment pathway for nonmetastatic NPC の項において、上咽頭

癌に対し、本薬は導入化学療法の suitable option の筆頭に記載されている。
P292 Fig 24.3

Treatment pathway for R/M-NPC の項において、遠隔転移を有する上咽頭癌に

対する suitable option として白金製剤併用 2 剤化学療法が記載されており、併用薬剤として
本薬が推奨されている。
<日本における教科書等>
1)佐藤 隆美ら 編. What's New in Oncology がん治療エッセンシャルガイド 改訂 4 版. 南
江堂; 2019:p 35. 20)
上咽頭癌の治療、遠隔転移や再発性病変を有する場合の項において、
「2016 年に報告され
た再発・転移性上咽頭癌に対する一次療法薬物療法としてのフルオロウラシル + シスプラ
チン(PF)療法と本薬 + シスプラチン(GC)療法を比較した第 III 相試験では、主要評価
項目である PFS(中央値: 7.0 ヵ月 vs 5.6 ヵ月、HR = 0.55; 95% CI = 0.44-0.68)に加え、OS
(中央値: 29.1 ヵ月 vs 20.9 ヵ月、HR = 0.62; 95% CI = 0.45-0.84)や奏効率(64% vs 42%)
でも GC 療法が有意に良好であった 9)。Grade 3 又は 4 の有害事象について、骨髄毒性は GC
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