よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


会議資料 (291 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00044.html
出典情報 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第66回 12/12)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

要望番号;IV-144
FLU+BU4 は、進行期の骨髄系腫瘍に対する前処置として用いた際の移植後再発と、臍
帯血移植(CBT)に用いた際の生着不全のリスクが高いことが問題である。Yamamoto
らは、FLU+BU4 に MEL を加えて抗腫瘍効果と免疫抑制効果を強化する前処置を開発
した。
非寛解期の骨髄系腫瘍患者 51 例に対して、移植前処置として FLU(30 mg/m2/6 days, day
-7~-2)+ivBU(3.2 mg/kg/day × 4 days, day -7~-4)+MEL(40 mg/m2/day × 2 days, day
-3~-2)を用いた CBT を実施した。好中球生着は 90.2%で得られ、移植片の拒絶や生着
不全の症例は認めなかった。
2 年時点での累積非再発死亡率は 25.5%、累積再発率は 19.6%であり、2 年全生存率は
54.9%であった。
この FLU+BU4+MEL80 は、著しい前処置関連毒性の増加を伴わずに、原疾患を良好
に制御する抗腫瘍効果と移植片の生着を担保する免疫抑制効果を発揮する可能性があ
り、特に CBT の移植前処置として日常診療において汎用されつつある。
2.強度減弱前処置/骨髄非破壊的前処置(RIC/NMA)
1)RIC
⑴ FLU+MEL
Giralt らは FLU(125 mg/m2)+MEL(100~140 mg/m2)を用いた RIC の治療成績を最
初に報告した。その後、他施設からも同様の成績が報告された。
現在わが国では、FLU(25~30 mg/m2/day × 5~6 days)+MEL(40~70 mg/m2/day × 2days)
が汎用されており、FLU+MEL80 あるいは FLU+MEL140 と表記している。
⑵ FLU+BU2
Slavin らは FLU(180 mg/m2)+poBU(8 mg/kg)を用いた RIC の治療成績を最初に報
告した。続いて、他の研究者から骨髄性腫瘍に対する治療成績が報告された。
現在わが国では、FLU(25~30 mg/m2/day × 5~6 days)+ivBU(3.2 mg/kg/day × 2 days)
が汎用されており、FLU+BU2 と表記する。
⑶ FLU+CY
Childs らは FLU(125 mg/m2)+CY(120 mg/kg)を移植前処置とする同種末梢血幹細胞
移植において、FLU+CY の免疫抑制効果による安定した生着の達成とドナー細胞によ
る GVT 効果の発現を示した。
わが国では、FLU(25~30 mg/m2 /day × 5~6 days)+CY(60 mg/kg/day × 2 days)をは
じめとして様々な投与量が報告されている。
FLU+CY は優れた免疫抑制効果にて移植片の生着を担保するが、一方で抗腫瘍効果は
FLU+MEL、FLU+BU に比して弱いと考えられている。
3.再生不良性貧血に対する移植前処置
3)FLU+CY+ATG
CY の総投与量が 180 mg/kg を超えると心毒性の頻度が高くなる。そこで、CY を減量
して治療関連毒性を軽減し,FLU を併用して免疫抑制効果を保持することにより生着

49

291 / 451