会議資料 (230 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00044.html |
| 出典情報 | 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第66回 12/12)《厚生労働省》 |
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一方、本邦においても、海外と同様に、海外第 II 相試験及び第 III 相試験成績をもとに、
総説や教科書、薬物療法のガイダンスにおいて本薬の有用性について触れられている〔5.
(2)及び5.
(3)
、5.
(4)参照〕
。臨床における使用実態について、再発又は転移を有
する上咽頭癌に対する本薬単独投与及びシスプラチンとの併用に関する後方視的検討にお
いて本薬の有効性及び安全性が確認されている〔6.(2)参照〕。また、データベースを
用いた調査においても本薬の使用が確認されている〔6.(2)参照〕。本薬は複数のがん
種で既承認であり、医学薬学上公知として適応追加及び用法及び用量の追加も行われてい
る。今回、要望のあった用法・用量は既承認の範囲であり、豊富な投与経験を有している
ことから、上咽頭癌を有する患者に本薬を投与した際のリスクはベネフィットを上回らな
いと判断する。
8.効能・効果及び用法・用量等の記載の妥当性について
(1)効能・効果について
海外臨床試験成績、国際的な教科書及び国内外のガイドラインの記載内容等を踏まえて、
本薬の局所進行上咽頭癌に関する導入化学療法及び再発又は転移を有する上咽頭癌に対す
る有用性は医学薬学上公知であると考えることから〔7.(3)参照〕、要望に基づき、局
所進行上咽頭癌における化学放射線療法の導入療法および再発又は遠隔転移を有する上咽
頭癌を効能・効果として設定することが妥当と判断した。なお、要望されている効能・効
果のうち「局所進行上咽頭癌に対する根治治療後の補助化学療法」については、国際的な
教科書や国内外のガイドライン、公表論文の内容を踏まえると、医療上の有用性は期待で
きるものではないと判断した。
(2)用法・用量について
要望された用法・用量は、NCCN や ESMO などの主要なガイドラインの根拠となった海
外第 II 相試験及び第 III 相試験で使用されたものと同一である。本邦での上咽頭癌におけ
る臨床使用実態に関する調査結果においても同一の用法・用量に沿った使用が裏付けられ
ており、以下の用法・用量を設定することが妥当と判断した。
〈局所進行上咽頭癌における化学放射線療法の導入療法、再発又は遠隔転移を有する上咽
頭癌〉
単独投与する場合は、通常、成人にはゲムシタビンとして 1 回 1000 mg/m2 を 30 分かけて
点滴静注し、週 1 回投与を 3 週連続し、4 週目を休薬する。これを 1 コースとして投与を
繰り返す。白金系抗悪性腫瘍剤と併用する場合は、通常、成人にはゲムシタビンとして 1 回
1000 mg/m2 を 30 分かけて点滴静注し、週 1 回投与を 2 週連続し、3 週目は休薬を 1 コース
とすることもできる。なお、患者の状態により適宜減量する。ただし、局所進行上咽頭癌
に対して白金系抗悪性腫瘍剤と本剤を併用する場合は、投与回数は 3 回までとする。
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