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会議資料 (207 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00044.html
出典情報 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第66回 12/12)《厚生労働省》
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要望番号;IV-122

当社見解:
(1)適応疾病の重篤性についての該当性
頭頸部癌の一つである上咽頭癌は解剖学的に切除が困難であり、放射線療法に対する感
受性が高いことから、放射線療法や化学放射線療法が標準治療とされるが、各病期別の 5
年生存率は、83.5%(I 期)、92.0%(II 期)、66.8%(III 期)、52.1%(IV 期)、全体で
66.2%〔全国がんセンター協議会の生存率協同調査(2018 年 9 月集計)
〕1) となってお
り、「ア 生命に重大な影響がある疾患(致死的な疾患)」に該当すると考えられる。
(2)医療上の有用性についての該当性
ゲムシタビン塩酸塩(以下、「本薬」)とシスプラチンの併用療法は、導入化学療法及び
再発転移例に対する標準療法として、National Comprehensive Cancer Network(NCCN)ガ
イドライン(2025 年 ver.5)2)、European Society for Medical Oncology(ESMO)ガイドライ
ン(2021 年版 3)、2023 年版 4) )で推奨されている。これらのガイドラインにおける推奨
の根拠は中国において実施された 2 つの第 III 相試験の結果に基づくものであり、「新臨床
腫瘍学」5) によると、再発転移上咽頭癌に対する治療法として、本薬とシスプラチンの併
用を用いた治療法が海外で標準療法である旨が記載されている。また、ステージ III、IVA
の局所進行上咽頭癌に対する治療法として、本薬とシスプラチンの併用に続いて化学放射
線療法を行う群と化学放射線療法単独群を比較した第 III 相試験において優れていたこと
が記載されており、日本では本薬が上咽頭癌に対して保険適応でないという問題点があ
る、と記載されている。なお、再発転移例に対する本薬単剤療法は、NCCN ガイドライン
にて Category 1 に次ぐ 2A にて推奨されており、シスプラチン併用が適切でない場合等に
有用とされている。したがって、「ウ

欧米等において標準的療法に位置づけられてお

り、国内外の医療環境の違い等を踏まえても国内における有用性が期待できると考えられ
る」に該当すると考えられる。

3.欧米等6カ国の承認状況等について
(1) 欧米等6カ国の承認状況及び開発状況の有無について
1)米国
効能・効果
用法・用量
承認年月(または米 上咽頭癌の効能・効果については、承認されていない(開発を行っ
国における開発の有 ていない)
(2025 年 9 月現在)
無)
備考
2)英国
2

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