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会議資料 (120 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00044.html
出典情報 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第66回 12/12)《厚生労働省》
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要望番号;IV-203

2)メタアナリシス・システマティックレビュー
メタアナリシス・システマティックレビューについては、WHO ガイドライン
update(2025)で引用されている 3 件のメタアナリシスがあり、これらは MDRTB に対する 18~20 ヵ月長期レジメンにおける薬剤選択優先順位分類(本企業見
解 104 頁の Table 3.1)を支持するデータとなっている。
この中で最初に成績が公表された IPD メタアナリシス(企業文献 6)では、長期
レジメンにおける MDR-TB 治療の成功率と生存率の改善と、later generation の
FQ 使用と有効薬剤数の増加との関連が示されている。学会要望書にも記載されて
いる 1 件(要望書文献 3)の IPD メタアナリシスにおいては、MDR-TB に対する
長期レジメンにおいて、LZD、later generation の FQ(LVFX 及び MFLX)、BDQ、
CFZ 及びカルバペネム系の使用が良好な治療アウトカムをもたらすことが示され
ている。LVFX 及び MFLX の使用と治療成功及び死亡率の低下には、LZD や BDQ
と共に正の関連性が認められている。
3 件目の IPD メタアナリシス(企業文献 24)では、長期レジメンにおいて、永
続的投与中止に繋がる AE の発現頻度が低い薬剤は、LVFX(1.3%、95%CI:0.3
~5.0、以下同順)、MFLX(2.9%、1.6~5.0)、BDQ(1.7%、0.7~4.2)、CFZ(1.6%、
0.5~5.3)であることが示された。WHO ガイドライン(2025)では、本 IPD メタ
アナリシスと異なる final estimates として、各薬剤の使用による SAE の絶対リス
クを集計しており、MFLX(2.9%、1.4~5.6)は BDQ(2.4%、0.7~7.6)に次い
で SAE 発現リスクの低い薬剤であることが示されている(本企業見解 105 頁の
Table 3.3)。
Bission GP らによる IPD メタアナリシス(企業文献 25)では、HIV 陽性 MDRTB 患者における抗レトロウイルス療法(ART)と抗結核薬の死亡リスク低減効果
が検討され、WHO Group A の薬剤の 1 つ以上の使用、MFLX、LVFX、BDQ 又は
LZD の選択的な使用が、死亡リスクの低減に繋がることが示されている。MFLX の
MDR-TB 治療の有用性を示唆するエビデンスの一つとして、記載した。
以下に、これらエビデンスの概要を示す。
①Collaborative Group for the Meta-Analysis of Individual Patient Data in MDRTB treatment–2017, Ahmad N, Ahuja SD, Akkerman OW, Alffenaar J-WC,
Anderson LF, et al. Treatment correlates of successful outcomes in
pulmonary multidrug-resistant tuberculosis: an individual patient data metaanalysis. Lancet 2018;392: 821–834.(要望書文献 3)
WHO consolidated guidelines on tuberculosis(2025)の引用文献番号:Chapter 2 の 72
An official ATS/CDC/ERS/IDSA clinical practice guideline (2019)の引用文献番号:3

MFLX の使用は死亡率の低下とも関連し、調整済みリスク差は–0.07(95%CI:
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