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【議題(21)資料21】令和8年度国の施策並びに予算に関する提案・要望 (75 ページ)

公開元URL https://www.nga.gr.jp/conference/r07/post_5.html
出典情報 全国知事会議(7/23、7/24)《全国知事会》
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【文教関係】
1 教育施策の推進について
(1)将来の予測が困難な時代において、「持続可能な社会の創り手の育成」及び「日
本社会に根差したウェルビーイングの向上」を実現させるためには、一人一人の
生産性の向上と多様な人材の社会参画を促進するとともに、新たなイノベーショ
ンにつながる取組の推進が不可欠であり、「人への投資」を通じて、社会の持続
的な発展を生み出す人材を育成する必要がある。こうした中で、一人一人の児童
生徒が、自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値のある存
在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊か
な人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となることができるよう、教育振興
基本計画の推進や学習指導要領の着実な実施が重要である。
そのため、教育については単なる財政的観点から合理化を行うのではなく、
「チ
ーム学校」を実現するため、教職員定数の更なる改善を着実に実施すること。ま
た、中学校 35 人学級など少人数によるきめ細かな指導体制や小学校の教科担任
制など新しい時代の学びを支える指導体制のための教員定数の一層の確保を図る
こと。実施に当たっては、地域の実情に応じた柔軟な学級編制と教職員配置が可
能となるよう、所要の措置を講じること。
特に、現在の教育現場は、いじめ等の問題行動、不登校、特別な支援が必要な
児童生徒や特別な配慮を必要とする外国人児童生徒等の増加への対応など、様々
な課題が複雑化かつ困難化している状況にある。また、新規採用教員の指導力向
上が求められる中、国が示す初任者研修に係る定数配置では初任者への指導が十
分にできないことが懸念される。さらに、成り手の減少などによる教師不足が課
題となっており、学校教育を担う人材の確保が求められている。あわせて、育児
休業取得者等が増加する一方で、代替教員の確保が困難な状況となっていること
から、欠員が発生しており大きな問題になっている。
このような現場の実情を十分に踏まえ、国においては、地方における教職員の
確保を確実なものとするため、学校における働き方改革、教師の処遇改善に引き
続き取り組むこと。また、地方が必要とする教職員定数を長期的な視点から安定
的に確保するため、義務標準法等に定められている「乗ずる数」の見直し等によ
る基礎定数の充実を図るとともに、加配定数の一層の拡充に必要な財源を確保す
ること。特に、令和8年度から中学校 35 人学級への定数改善を行うことが示され
たが、義務標準法を改正することによって確実に実施することとし、学級増に伴
い必要となる基礎定数について、加配定数の振替によることなく措置すること。
あわせて、高等学校についても、学級編制の標準の引下げや、定数改善を行うと
ともに、必要な財政措置を講じること。
また、小学校の教科担任制については、音楽や図画工作などの専門性の高い教
科も対象教科とするとともに、他の加配定数の振替によることなく定数の改善を
行うこと。あわせて、養護教諭については、近年、子どもたちの心身の健康問題
は多岐にわたり、業務が増大していることから、複数配置の拡大を図ること。ま
た、栄養教諭については、食に関する課題に対応した食育を推進するため、配置
を充実すること。さらに、特別支援教育については、対象児童生徒数の増加や個々
の児童生徒の特性に応じた指導ができるよう、義務標準法等を見直し、学級編制
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