都道府県・市町村向け認知症施策推進計画策定の手引き (84 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/ninchi/index.html |
出典情報 | 都道府県・市町村向け認知症施策推進計画策定の手引き(4/30)《厚生労働省》 |
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1.
きを促し、認知症の人その家族のお互いの思いのズレや葛藤を調整し再構築を図るた
めに、認知症の人とその家族を一体的に支援する事業」と解説されています。これま
では、認知症の人、家族介護者それぞれ別々に支援が行われてきました。例えば、本
人ミーティングや家族同士の相談や学びの機会などです。認知症の本人または家族介
護者を個別に支援することは引き続き重要です。一体的支援プログラムは、診断直後
計画の意義・目的
2.
計画策定のポイント
3.
から家族を一つの単位として一体的に支援を行う点に特徴があります。月に一回程度、
家族と認知症の人が、話し合い想いを共有し、そして一緒に活動を楽しむことで、お
互いの想いのズレや葛藤を調整し再構築を図ります。他の家族と出会い、自然に関係
性の在り方の気づきを得ることができます。なお、一体的支援プログラムの実施に向
けたポイントや事例、手引き等については「認知症介護情報ネットワーク(DCnet)」
に掲載されています。
これらの活動を推進していくにあたり、重要な役割を担うと考えられるのが認知症
地域支援推進員です。認知症地域支援推進員には、地域の認知症の人および家族等の
実際のニーズに寄り添いながら、本来の目的に照らし、認知症の人や家族等のニーズ
を踏まえた活動を、当事者や地域住民と共に丁寧に推進することが期待されます。
施策
検討・
実施時の留意点
3.1.
基本
的施策ごとに
留意すべき点
3.2.
基本計画における
KPIの考え方
3.3.
●東京都品川区:ミーティングセンターめだかの会での認知症の人と家族への一体的支
援事業の実践
ミーティングセンターめだかの会は、本人の主体性を尊重しつつ、本人・家族・支
援者がフラットな関係で、それぞれがやりたいことをできるように努めています。毎
回話し合い、その日の活動を決めます。江ノ島に行ったり、根布川で釣りや BBQ をし
たり、川越にうなぎを食べに行ったり「~をしたい」、「~を見たい」、「~へ行きたい」
など参加者全員が同等に意見を言えること、またそれをすぐに実行することが重要だ
と考えています。
「お金を稼ぎたい」との本人の思いからはじまったジャム作り、様々な工程があるた
め、本人ができることを担当します。現在はお弁当作りにも挑戦しています。
活動を通じて、本人や家族がもうできない、もう行けないと諦めていたものが、「ま
だできることもあるんだ」、「こんな工夫をしたらいいんだ」と少しずつ前向きな気持
ちに変化し、「こんなこともしたい」、「次は~に挑戦しよう」と本人・家族からの発信
も多くなってきました。
本人・家族が共に過ごすことで、お互いを知るきっかけになり、家族が認識してい
参考資料
3.4.
なかった本人ができることなどに気づくこともできます。
本人が他の家族や専門家と関わる様子から、家族が関わり方を振り返る機会につな
がり、帰宅後に本人・家族の関係に良い影響を与えたり、家族関係の再構築にもつな
がっています。
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