都道府県・市町村向け認知症施策推進計画策定の手引き (58 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/ninchi/index.html |
出典情報 | 都道府県・市町村向け認知症施策推進計画策定の手引き(4/30)《厚生労働省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
1.
(ウ)多様なピアサポート活動等を促進する
ピアサポート活動は、認知症の人同士が出会うことにより、相互に力づけられ、権
利行使が促進される場や機会と言えます。基本計画において「今後の生活の見通しな
どに不安を抱えている認知症の人に対し、精神的な負担の軽減と認知症当事者の社会
参加の促進を図るため、認知症当事者による相談支援を実施すること」とされています。
計画の意義・目的
2.
計画策定のポイント
3.
施策
検討・
実施時の留意点
3.1.
基本
的施策ごとに
留意すべき点
3.2.
基本計画における
KPIの考え方
3.3.
認知症の人同士が語り合ったり、一緒に活動したりすることで心理的ストレスや葛藤
を一緒に乗り越えて、前向きな気持ちで暮らすことができるようになる活動です。実
際にピアサポート活動を実践している認知症の人からは活動の意義として「同じ認知
症の人の話を聞いたり、姿を見ることで、自身を取り戻す機会になる」、「自分だけで
は解決策が見つからない生活上の課題について、他の認知症の人がどのようにして解
決してきたのか、そのヒントを得ることができる」といった意見が挙げられています。
ピアサポート活動は、認知症の人同士が個別相談や個別訪問をおこなうもの、複数
の認知症の人がつどい、語り合うものなど多様な形式が考えられます。また、その活
動の場所も多様で、認知症カフェやクリニックが、その場となることもあります。ど
のような形式、場所で実践する場合も、企画の段階から認知症の人に参画してもらい、
共に活動を企画・推進することが重要です。
多様な状況にある認知症の人がいることを踏まえれば、このように多様な形のピア
サポート活動が存在することは望ましい姿であり、行政としても幅広い活動の支援が
求められます。行政としては、ピアサポート活動にかかる予算上の補助等や運営自体
の支援もさることながら、診断後なるべく早い段階での参加を促す観点から、自治体
のさまざまな媒体を通じて広報するといった支援も重要です。また、認知症の人の活
動の支援にあたっては、進行性の疾患であることに留意することが求められます。
【多様なピアサポート活動に関する取組事例】
●大分県:認知症ピアサポート活動支援事業
大分県では、「診断直後等今後の生活に不安となっている人や認知症の受容ができな
い家族が、早期に本人と出会い診断直後の精神的な不安の軽減を図る支援を進めるた
め、認知症ご本人で、本人・家族を支援したいという意思のある方(ピアサポーター)
と今後の生活に不安となっている人や認知症の受容ができない家族をつなげる仕組み
を構築し、認知症の人が安心して暮らし続けられる地域づくりを進める。また、支援
者や地域の方が認知症本人の思いを聞く機会を作ることで、認知症になっても住みや
参考資料
3.4.
すい地域づくりに繋げる。」ことを目的として、認知症ピアサポート活動支援事業を実
施している。
同事業には、認知症本人大使「大分県希望大使」が参画し、認知症ピアサポーター
養成研修の講師等を務めている。同研修では主に①新規ピアサポーターの養成、②登
54