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最終評価報告書 第3章(Ⅰ~Ⅱ4) (81 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28410.html
出典情報 健康日本21(第二次)最終評価報告書を公表します(10/11)《厚生労働省》
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LDLコレステロールをコントロールすることの重要性について周知・啓発を進める必要があると考え
られる。
○ 今後は、スマート・ライフ・プロジェクト

6)

等を通じて、適切な栄養摂取と適度な運動を更に推進し

ていく必要があるが、LDLコレステロールをコントロールするためには、肥満の管理、エネルギー摂
取量の抑制や⾝体活動量の増加だけでなく、⾷事中の脂肪の質の調整(適正な総エネルギー摂
取量のもとで飽和脂肪酸を減らすこと、⼜は飽和脂肪酸を多価不飽和脂肪酸に置き換えること)
が極めて重要になる等、メタボ系(肥満や糖尿病と近縁)の脂質であるトリグリセライドやHDL
コレステロールと、⾮メタボ系(脂肪の質、動脈硬化と近縁)の脂質であるLDLコレステロールで
は、必要な情報発信や保健指導、受診勧奨の内容がかわってくるため、対策を分けて考える必要
がある。

5 新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた今後の課題
○ 新型コロナウイルス感染症は、感染⼒が強く、法令では新型インフルエンザ等感染症とされている
ためその診療には制度的な制約が多く、何よりも通常診療の遂⾏を妨げるという点で⼤きな問題を
抱えている。がんと循環器病(脳⾎管疾患と⼼臓病)で毎⽇ 2,000 ⼈弱の国⺠が死亡している
ことを踏まえると、これらの疾患に対する医療に⼤きなしわ寄せがいかないようにすることが必要である。
○ 新型コロナウイルス感染症による健診受診控えに対してリーフレットを通して受診勧奨を啓発する。
○ 新型コロナウイルス感染症に対応した健診に関して厚⽣労働科学研究を通じて実施する。
○ ⽇本脳卒中学会・⽇本循環器学会は、新型コロナウイルス感染症が拡⼤する現状に対し、脳卒
中・循環器病の救急医療体制維持に強い危機感を抱き、令和2(2020)年4⽉に学会共同
声明を発出している。そこには、①地域医療圏における医療供給情報の共有と有効利⽤、②新
型コロナウイルス感染症の発⽣数を減らす有効な対策の実現、③脳卒中・循環器病救急医療施
設間での院内感染対策を含む情報共有新型コロナウイルス感染症対策に必要な、感染症に限ら
ない幅広い診療科間での密な連携、が記載されている。

<参考⽂献・URL>
1) Miida T, Nishimura K, Hirayama S, Miyamoto Y, Nakamura M, Masuda D, et al.
Homogeneous Assays for LDL-C and HDL-C are Reliable in Both the
Postprandial and Fasting State. J Atheroscler Thromb. 2017;24(6):583-99.
Epub 20170317. doi: 10.5551/jat.40006. PubMed PMID: 28321014; PubMed
Central PMCID: PMC5453684.
2) Kinoshita M, Yokote K, Arai H, Iida M, Ishigaki Y, Ishibashi S, et al. Japan
Atherosclerosis Society (JAS) Guidelines for Prevention of Atherosclerotic
Cardiovascular Diseases 2017. J Atheroscler Thromb. 2018;25(9):846-984.
Epub 20180822. doi: 10.5551/jat.GL2017. PubMed PMID: 30135334; PubMed
Central PMCID: PMC6143773.
3) 脳卒中、⼼臓病その他の循環器病に係る診療提供体制の在り⽅に関する検討会.脳卒中、
2.(2)循環器疾患

第3章 Ⅱ

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