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最終評価報告書 第3章(Ⅰ~Ⅱ4) (116 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28410.html
出典情報 健康日本21(第二次)最終評価報告書を公表します(10/11)《厚生労働省》
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<領域全体としての評価>
糖尿病分野全体を⾒てみると、⾎糖コントロールは改善(⽬標項⽬③ A 評価)、75 歳未満
における糖尿病腎症の新規透析導⼊者数が減少しており、重症化予防の取組や糖尿病医療の
進歩が寄与した可能性が⽰唆される。糖尿病の治療継続者は横ばいであり、受診勧奨の在り⽅に
ついて検討すべきと考えられた。糖尿病有病者数は、中間評価以降国⺠健康・栄養調査の⼤規
模調査による推計が⾏われていなかったが、今回の最終評価において通常調査年のデータも活⽤す
る代替⼿法による推計を厚⽣労働科学研究にて⾏ったところ

28)

、⽬標値には達していないものの

⼀定程度増加は抑制されていると考えられた。特定健康診査・特定保健指導実施率はこの 10 年
間に顕著な上昇を認めたが、設定された⽬標の到達には⾄らなかった。メタボリックシンドロームについ
ては中間評価以降悪化傾向があり、次期国⺠健康づくり運動プラン及び今後の特定健康診査・
特定保健指導においてより効果的な戦略を⽤いる必要性が⽰唆された。なお、健康⽇本 21(第
⼆次)の指標としての「メタボリックシンドローム該当者及び予備群の⼈数」には服薬者が含まれてい
るが、服薬者は特定保健指導の対象外となっている。服薬中のメタボリックシンドローム該当者等に
対する対策は不⼗分であるので、今後は服薬中のメタボリックシンドローム該当者(肥満症)につ
いての対策を進めていくことも重要である。

4 今後の取組と課題
<指標の設定に係る課題>
指標の⽴て⽅として、①糖尿病腎症による新規透析導⼊については、年齢区分を設ける、もしく
は年齢調整値で評価する必要があること、④糖尿病有病者数については国⺠健康・栄養調査の
⼤規模調査が実施できず、ベースライン・中間評価と同様の⽅法で評価できなかったこと、⑥メタボリ
ックシンドローム該当者・予備群については、健診受診率の影響をどう扱うか、また薬物治療者の扱
いをどうするのかについて検討すべきと考えられた。

<領域全体の課題>
○ 糖尿病の⼀次予防、⼆次予防、三次予防の各段階において、切れ⽬や漏れのない対策が重
要である。
○ 引き続き「スマート・ライフ・プロジェクト

32)

」の普及・啓発により、「適度な運動」、「適切な⾷⽣

活」、「禁煙」と「健診・検診の受診」の取組を進め、糖尿病の発症・重症化予防や適切な体重
の維持、健診の受診率の向上を推進していく。
○ 健診受診や糖尿病治療中断防⽌の啓発等を強化する必要がある。
○ 「糖尿病重症化・合併症発症予防のための地域における診療連携体制の推進に資する事業」
を更に推進する。
○ ⾷環境づくりを含め栄養・⾷⽣活に関する事業を引き続き推進する。
○ 健康増進事業を引き続き実施する。
○ 引き続き、栄養・⾷⽣活、⾝体活動・運動等の各⽣活習慣に関する研究を推進する。
2.(3)糖尿病

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第3章 Ⅱ