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最終評価報告書 第3章(Ⅰ~Ⅱ4) (80 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28410.html
出典情報 健康日本21(第二次)最終評価報告書を公表します(10/11)《厚生労働省》
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の予防を推進するべく、⽇本脳卒中学会・⽇本循環器学会へ委託し「普及啓発事業」を進めてい
る。
○ 脳⾎管疾患・虚⾎性⼼疾患の年齢調整死亡率の減少は、⽬標を達成しているものの、危険因
⼦である⾼⾎圧、脂質異常症、喫煙、糖尿病について対策を引き続き進め、循環器疾患の発症
予防と重症化予防を⼀層推進していく必要がある。
○ なお健康⽇本 21(第⼆次)では、脳⾎管疾患・虚⾎性⼼疾患をターゲットにしているが、平成
30(2018)年の⼈⼝動態統計の循環器疾患死亡者数のうちこの両疾患が占める割合は約
50%であり、残りの約半分(全体の 25%)が⼼不全である。これを加えると循環器疾患死亡者
の約 75%をカバーすることができるが、⼼不全については危険因⼦との因果関係が複雑かつ1次
予防介⼊のエビデンスが明確でないため、専⾨医療的な⾊彩が強く、健康⽇本 21 のような健康
増進計画の俎上に載せるのが適切かどうか引き続き議論が必要である。
② ⾼⾎圧の改善
○ 収縮期⾎圧の平均値は、男⼥ともに策定時から改善傾向にはあるが、⽬標には達していない。
引き続き栄養・⾷⽣活、⾝体活動・運動、飲酒の⽣活習慣の改善等の各取組を更に推進すると
ともに、スマート・ライフ・プロジェクト

6)

を通じて、関係企業・団体を通じて、適切な栄養と適度な運

動の普及を更に推進していく必要がある。
○ ⾼⾎圧改善のための取組として、次のような取組が挙げられる。
● 関連団体の取組として⽇本⾼⾎圧学会は厚⽣労働省・経済産業省の「⾷⾏動の変容に向
けた尿検査及び⾷環境整備に係る実証事業」の実証事業者として、尿中のナトリウム・カリウム
⽐を⽤いた保健指導等の技法を開発している。
● ⽇本栄養改善学会が中⼼となり、⽣活習慣病関連の学会や関連企業等の「健康な⾷事・⾷
環境」コンソーシアムが「健康な⾷事・⾷環境(スマートミール)」の認証を⾏っており、⾷塩相当
量が認証基準に含まれている。
● ⽇本脳卒中学会と⽇本循環器学会の「脳卒中と循環器病克服第⼆次5ヵ年計画」では、予
防・国⺠への啓発の3つの重点施策の⼀つとして社会的予防としての減塩対策を掲げているが、
ここでは循環器疾患の既往者は3グラム/⽇、⾮既往者は 1.5 グラム/⽇の減塩を⽬指して
おり、ナッジ理論を⽤いた減塩政策の推進、産官学の連携による加⼯⾷品中の塩分含有量の
減少を⽬標としている。
○ いずれの取組も個々の理念と⽅向性には共通点があるが、現状ではそれぞれの活動の横のつなが
りが薄く、国(厚⽣労働省以外の農林⽔産省や経済産業省も含む)、都道府県、市町村等の
⾏政機関、⼤学等の教育・研究機関、医療機関、⺠間企業で⾏われている取組についての情報
共有、相互の連携が必要である。減塩や野菜摂取(カリウム摂取源)の促進に関しては俯瞰的
に社会全体として進めていくことが必要と考える。
③ 脂質異常症の減少
○ 最終評価における脂質異常症の評価は「C 変わらない」という結果であり、前述の分析のとおり、
2.(2)循環器疾患

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第3章 Ⅱ