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最終評価報告書 第3章(Ⅰ~Ⅱ4) (111 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28410.html
出典情報 健康日本21(第二次)最終評価報告書を公表します(10/11)《厚生労働省》
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⾮肥満者を含む)といった脳⾎管疾患危険因⼦保有者に対する⽣活習慣の改善指導や、
従来の保健指導では⼗分に効果が得られなかった者に対する保健指導の⽅法の⼀つとして、
体験学習や相談の機会の増加、グループダイナミクスの相乗効果等を特徴とする宿泊型新
保健指導(スマート・ライフ・ステイ)プログラムについての記載が追加された。
○ 厚⽣労働省の「⽣活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット」等を通じた普及啓
発を実施している。
⑥ 特定健康診査・特定保健指導の実施率の向上(循環器領域と共通の⽬標項⽬)
○ スマート・ライフ・プロジェクト

32)

の中⼼となる4つのテーマ(運動、⾷⽣活、禁煙、健診・検診

受診)の⼀つとして、健診の受診勧奨を推進。
○ 保険者機能の責任を明確化するため、平成 29(2017)年度の実績から、各保険者別に特
定健康診査・特定保健指導の実施率を公表している。

3 各⽬標項⽬の評価に係る分析及び領域全体としての評価
① 合併症(糖尿病腎症による年間新規透析導⼊患者数)の減少
本⽬標項⽬の評価は「C 変わらない」であった。腎症による透析導⼊患者数の減少に向けて、
糖尿病医療の質の向上、受診中断や未受診者の減少、健診による確実な発⾒と対応が重要で
ある。
今回の評価結果では導⼊患者数の減少をみることはできなかったが、導⼊時の平均年齢が⾼齢
化していることから(図表Ⅱ-2-(3)-4)、導⼊までの期間延⻑が図られたものと考えられ、⼀定
の効果があったものと考えられる。しかし、いまだ年間約 16,000 ⼈の新規導⼊患者がいること、糖
尿病の継続治療率の向上やコントロール改善により更なる減少を期待できることから、引き続き⾼い
⽬標をもって対策を進めることが重要である。糖尿病において医療機関を適切に受診している者を
増やすには、国⺠への啓発、健診受診後の対応、治療と仕事の両⽴等各分野の活動と深くかかわ
っている。⾃治体や保険者における重症化予防事業の中で、未治療及び治療中のコントロール不
良者が発⾒されており、適切な受診に向けて丁寧に働きかけを続けることの必要性が関係者に認識
されるようになってきたと考えられる。レセプトと健診データを⽤いたハイリスク者の抽出は、保健事業と
して広く実施されるようになってきている。
合併症の減少を表す指標として、健康⽇本 21(第⼆次)では糖尿病腎症による年間新規透
析導⼊患者数を評価しているが、糖尿病の細⼩⾎管症としては、腎症と並んで、視覚障害の原因
となる糖尿病網膜症が挙げられる。網膜症については、厚⽣労働省「平成 26(2014)〜平成
30(2018)年度及び厚⽣労働科学研究費補助⾦(難治性疾患等政策研究事業)」(⼭
下英俊

54)

)において、平成 27(2015)年に新たに視覚⾝体障害と認定された者(12,505

⼈)のうち、糖尿病網膜症は第3位(12.8%)であったとしており、⾎糖コントロール改善と治療
の向上により糖尿病網膜症を原因とする失明は減少傾向にある。
以上、腎症、網膜症の現状を考慮すると、本⽬標項⽬である「合併症の減少」に関して、⼀定
程度の評価ができると考えられる。
2.(3)糖尿病

第3章 Ⅱ

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