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最終評価報告書 第3章(Ⅰ~Ⅱ4) (63 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28410.html
出典情報 健康日本21(第二次)最終評価報告書を公表します(10/11)《厚生労働省》
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5 新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた今後の課題
○ 令和2(2020)年度のがん検診受診率は、緊急事態宣⾔が発出されていた4⽉、5⽉に⼤
幅に低下したが、6⽉以降は前年同⽉とおよそ同程度に回復を認め、通年では1〜2割程度の
減少であった。令和2(2020)年度に宮城県で実施された住⺠検診(宮城県対がん協会によ
る報告)においては、実施されたがん検診のうち、胃がんで 16.3%と最も受診率の減少幅が⼤き
かった(第 33 回 がん検診のあり⽅に関する検討会(令和3(2021)年)8))。
○ 令和3(2021)年 11 ⽉公表された令和2(2020)年院内がん登録全国集計報告書

12)

では、がん診療連携拠点病院等を含む 863 施設の 1,040,379 例のデータにより、令和2
(2020)年の新型コロナウイルス感染症流⾏下におけるがん診療の状況について、報告がなされ
ている。前年と⽐較すると、594 施設で全登録数(新規にがんの診断や治療を受けた例)が減
少(平均 4.6%減、60,409 件)、肝臓は男⼥ともほぼ横ばいであるのに対し、特に男性で胃・
⼤腸、⼥性で乳房・胃の登録数の減少が確認された。
○ 医療機関・検診受診控えに対してはリーフレットやホームページ等を通して受診推奨を啓発する取
組を引き続き実施している。
○ 実際の新型コロナウイルス感染症の影響を測るには、全国がん登録によるがん罹患数、罹患時の
進⾏度、死亡数から確認する必要があると考える。全国がん登録による罹患数の確定や死亡数へ
の影響が及ぶまでには、タイムラグもあるが、断⽚的なデータだけで判断するのではなく、様々なデー
タを踏まえて影響を評価することが重要であると考える。
○ ⼀⽅、院内がん登録に基づく罹患数は、全国がん登録より早く集計が可能であるが、感染症の影
響をよりタイムリーに把握するためには、新たな罹患情報の集計システムについて、検討する必要が
あると考える。

<参考⽂献・URL>
1) がん対策基本法
https://elaws.egov.go.jp/document?lawid=418AC1000000098_20161216_428AC0000000107
2) がん対策基本計画
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000183313.html
3) がん情報サービスがん統計サイト 集計表ダウンロード 部位別 75 歳未満年齢調整死亡率
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/data/dl/index.html

4) Katanoda K, Hori M, Saito E, Shibata A, Ito Y, Minami T, et al. Updated Trends
in Cancer in Japan: Incidence in 1985-2015 and Mortality in 1958-2018-A Sign
of Decrease in Cancer Incidence. J Epidemiol. 2021;31(7):426-50. Epub
20210206. doi: 10.2188/jea.JE20200416. PubMed PMID: 33551387; PubMed
Central PMCID: PMC8187612.
5) がん情報サービスがん統計サイト がん検診受診率
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/screening/screening.html
2.(1)がん

第3章 Ⅱ

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