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最終評価報告書 第3章(Ⅰ~Ⅱ4) (112 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28410.html
出典情報 健康日本21(第二次)最終評価報告書を公表します(10/11)《厚生労働省》
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今後糖尿病領域における指標に関しては、「糖尿病有病者数の増加の抑制」から合併症の抑
制(糖尿病腎症による年間透析導⼊患者数の減少)に⾄るまでの時間差等も考慮して、継続
的な評価を⾏うとともに、指標間の関係性や評価の⽅法についても検討していく必要がある。
② 治療継続者の割合の増加
本⽬標項⽬の評価結果は「C 変わらない」であった。
糖尿病の治療継続者は 67.6%にとどまり、策定時より有意に増加はしていない。健診後の受診
勧奨や治療中断者への働きかけ、仕事と治療の継続のための取組を更に推進する必要がある。⾃
覚症状がなく本⼈が疾患を軽く考えていることへの対応や、事業所の通院への配慮の必要性等が
挙げられている。仕事と治療の両⽴⽀援ガイドにも「糖尿病に対する誤った理解や知識から、職場に
おける理解・協⼒、必要な配慮等が妨げられる場合がある」ことが指摘されている。また、重症化予
防事業においては、医療費負担の⾯で治療を中断している者が少なくないという⾃治体からの報告
もあり、糖尿病の治療中断の要因として経済的な要因の影響についても今後検証が必要である。
③ ⾎糖コントロール指標におけるコントロール不良者の割合の減少
本⽬標項⽬の指標はベースラインと⽐較して改善しており(相対的変化︓-21.7%)、⽬標値
の 1.0%より減少したため、「A ⽬標値に達した」と評価された。
HbA1c への理解が進んだことや、⾃治体・保険者等による重症化予防対策(適切な治療の必
要性を啓発)、低⾎糖をおこしにくい新たな糖尿病薬の使⽤拡⼤等より、コントロール不良者が減
少した可能性等が考えられる。
性・年齢階級別に⾒ると、男性は⼥性よりコントロール不良者の割合が⾼く、男性においては 65
歳以降徐々に割合が低下傾向にあるが(図表Ⅱ-2-(3)-11)、働き盛り男性でコントロール不
良者が多い理由として、⼥性より肥満が多く、飲酒・⾝体活動不⾜・ストレス等の⽣活習慣の影響
が考えられることや、働き世代において治療中断率が⾼いこと等も本指標の結果に影響している可
能性が考えられる。
④ 糖尿病有病者の増加の抑制
令和2(2020)年度の国⺠健康・栄養調査(⼤規模調査)が中⽌となったため、糖尿病有
病者の推計値は中間評価時の平成 28(2016)年度データから更新されておらず、「E 評価困
難」である。
健康⽇本 21(第⼆次)の最終評価や各種計画の進捗フォローアップのため厚⽣労働科学研
42)



において参考となる代替指標について検討し、これまでの国⺠健康・栄養調査の結果から代

替の推計⽅法で令和元(2019)年の有病者数を推計したところ約 1,150 万⼈と推計された。
⽬標の 1,000 万⼈には達しなかったが、当初予想されていた令和元(2019)年の有病者数
1,270 万⼈と⽐較すると⼀定程度増加は抑制されていると考えられる。
その他糖尿病有病者数の参考となる他の調査として、国⺠⽣活基礎調査や患者調査では糖尿
病有病者の増加が確認されている。これらの調査において、年齢調整値は増加していないが、⾼齢
2.(3)糖尿病

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第3章 Ⅱ