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最終評価報告書 第3章(Ⅰ~Ⅱ4) (113 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28410.html
出典情報 健康日本21(第二次)最終評価報告書を公表します(10/11)《厚生労働省》
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化にともない有病者数は増加している可能性がある。
⑤ メタボリックシンドローム該当者及び予備群の減少(循環器領域と共通の⽬標項⽬)
「メタボリックシンドローム該当者及び予備群の減少」の評価は「D 悪化している」であり、中間評
価以降に増加がみられている。
平成 20(2008)年度に特定健康診査・特定保健指導が開始されたが、制度開始当初には
マスコミ等でも「メタボ」が話題になることが多く、認知度が⼀気に⾼まったことが中間評価までのメタボ
リックシンドローム抑制効果に関連している可能性がある。⼀⽅、中間評価以降についてはポピュレ
ーションアプローチとして不⼗分だった可能性も考えられる。10 年間の世代の移⾏や体重が増加し
やすい世代を考慮し、40 歳未満の⼈への働きかけの強化も必要であったと考えられる。
また、この指標は特定健康診査・特定保健指導の実施状況をデータソースとしているが、ランダム
サンプリングではないため、健診受診率の影響を受けることに留意する必要がある。⽬標項⽬⑥に⽰
すように、この期間の健診受診率は上昇しており、今までは健診を受けなかった⼈が受けるようになっ
た影響(掘り起こしの効果)等も含まれている可能性がある。この影響については、ベースラインから
健診受診率が⼤幅に伸びた協会けんぽでは影響が⼤きく、ベースラインから既に健診受診率が⾼か
った健保組合では新たな掘り起こしの影響は⼩さいと考えられ(図表Ⅱ-2-(3)-33)、本⽬標
項⽬の結果について保険者間でのトレンドに違いがみられたことの⼀因ではないかと考えられる。
さらに、メタボリックシンドロームの構成要素は、内臓脂肪型肥満があることと、⾼⾎圧・⾼⾎糖・
脂質異常の⼆つ以上に該当すること、となっている(図表Ⅱ-2-(3)-34(34-1))。肥満に
ついては、国⺠健康・栄養調査において肥満者(20 歳以上、BMI≧25kg/m2)の割合が平成
26(2014)年頃までは低下傾向がみられたが、以降は上昇に転じおり(図表Ⅱ-2-(3)35)、肥満の改善がみられていないことが本⽬標項⽬の悪化の要因の⼀つであると考えられる。
⼀⽅、メタボリックシンドロームの構成要素については、循環器領域の⽬標項⽬である「⾼⾎圧の
改善」、「脂質異常症の減少」の評価はそれぞれ「B* 現時点で⽬標値に達していないが、改善傾
向にある(⽬標年度までに⽬標到達が危ぶまれる)」と「C 変わらない」となっており、ベースラインか
らの悪化は認めていない。⾼⾎圧や脂質異常症の悪化を認めていないにもかかわらず、メタボリックシ
ンドロームの該当者及び予備群は増加してるというように、関連する⽬標項⽬間で評価結果が異な
っている要因としては、まず、メタボリックシンドロームの構成要素としての脂質異常には中性脂肪を⽤
いているが、健康⽇本 21(第⼆次)における脂質異常症の指標には総コレステロールとLDLコ
レステロールを⽤いており、対象としている指標が異なっているという要因が考えられる。また、健康⽇
本 21(第⼆次)における⾼⾎圧、脂質異常症の指標は、国⺠健康・栄養調査の検査値(収
縮期⾎圧の平均値、総コレステロール・LDLコレステロールが基準値以上の者の割合)で評価し
ており、データの算出においては薬物療法の有無を考慮していない。すなわち、薬物治療によって検
査値が低下している者のデータも含めて平均値や検査結果が基準値以下の者の割合を算出してい
るため、メタボリックシンドロームの構成要素としての⾼⾎圧や脂質異常症とは服薬者の扱いが異なっ
ている点に留意する必要がある(メタボリックシンドロームの判定基準においては、薬物療法を⾏って
いれば数値が基準範囲内でもリスク保有としてカウントされる)。
2.(3)糖尿病

第3章 Ⅱ

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