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最終評価報告書 第3章(Ⅰ~Ⅱ4) (46 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28410.html
出典情報 健康日本21(第二次)最終評価報告書を公表します(10/11)《厚生労働省》
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ん・肝がんは減少していることが確認されたが、⼦宮頸がん・乳がんについては、横ばいとなっている等、
がんの種類によって年齢調整死亡率の推移は異なった傾向がみられていることが⽰された 9)。

<各⽬標項⽬に係る取組>
① 75 歳未満のがんの年齢調整死亡率の減少(10 万⼈当たり)
がんによる死亡者を減少させるために、がんの⼀次予防により、避けられるがんを防ぐことが重要であ
る。予防可能ながんのリスク因⼦としては、喫煙(受動喫煙を含む)、過剰飲酒、低⾝体活動、肥
満・やせ、野菜・果物不⾜、塩蔵⾷品の過剰摂取等の⽣活習慣、ウイルスや細菌の感染等、様々
なものがある。このなかで、がんに最も⼤きく寄与する因⼦は喫煙であり、「成⼈の喫煙率の減少」や
「未成年者の喫煙をなくす」こと等について⽬標を定め、取組が進められている。健康増進法の改正に
より、望まない受動喫煙を防ぐ取組として、多数の者が利⽤する施設は、令和2(2020)年4⽉
から原則屋内禁煙となる等、受動喫煙対策が強化された。
さらに、ウイルスや細菌の感染は、男性では喫煙について2番⽬に、⼥性では最も発がんに⼤きく寄
与する因⼦となっている。感染症対策として、HPVワクチンの在り⽅、肝炎対策の総合的な推進等
について取り組んでいる。
がんによる死亡者を減少させるためには、予防、早期発⾒に加え、適切な医療を受けられる体制を
充実させることも重要であり、第3期基本計画「患者本位のがん医療の実現」において、①がんゲノム
医療、②がんの⼿術療法、放射線療法、薬物療法及び免疫療法の充実、③チーム医療の推進、
④がんのリハビリテーション、⑤⽀持療法の推進、⑥希少がん及び難治性がん対策(それぞれのがん
の特性に応じた対策)、⑦⼩児がん、AYA(Adolescent and Young Adult)世代※1のがん及
び⾼齢者のがん対策、⑧病理診断、⑨がん登録、⑩医薬品・医療機器の早期開発・承認等に向け
た取組を上げて推進している。
また、これらを⽀える基盤の整備では、「がん研究」の推進による診断・治療技術の進歩によるがん
死亡者数の減少、「がん教育・がんに関する知識の普及啓発」において、がんに関する知識の普及啓
発により、がん予防や早期発⾒の重要性を認識し、適切な予防⾏動につながることを⽬指している。
【がんの⼀次予防】
[喫煙対策](受動喫煙対策含む)(詳細は喫煙領域に記載)
● 様々な企業・団体と連携し、喫煙が与える健康への悪影響に関する意識向上のための普及
啓発活動を⼀層推進。
● 様々な機会を通じて、禁煙希望者に対する禁煙⽀援を実施。
● 禁煙⽀援を⾏う者が、実際の⽀援に活⽤できるよう、「禁煙⽀援マニュアル(第⼆版増補改
訂版)」を周知。
● 健康増進法の改正に基づき、受動喫煙対策を徹底。
● 家庭における受動喫煙の機会を減少させるための普及啓発活動や、妊産婦や未成年者の喫

※1

AYA(アヤ)世代︓Adolescent and Young Adult(思春期・若年成⼈)のことをいい、主に
思春期(15 歳〜)から 30 歳代までの世代を指す
2.(1)がん

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第3章 Ⅱ