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最終評価報告書 第3章(Ⅰ~Ⅱ4) (177 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28410.html
出典情報 健康日本21(第二次)最終評価報告書を公表します(10/11)《厚生労働省》
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療ガイド 2021」を作成し、出版した。
○ 令和元(2019)年、⼈⽣ 100 年時代における健康寿命延伸のための医療対策として、フレイ
ル※1、ロコモティブシンドロームへの適切な介⼊を実施することによる⽣活機能維持・改善を⽬指し、
⽇本医学会連合の中に「領域横断的なフレイル・ロコモ対策の推進に向けたワーキンググループ
(WG)」が設置された。この WG は⽇本整形外科学会、⽇本運動器科学会、⽇本⽼年医学
会、⽇本サルコペニア・フレイル学会の代表、⽇本リハビリテーション医学会の委員をはじめとするフレ
イルとロコモに関わる主要なメンバーから構成されている。
○ 令和4(2022)年、⽇本医学会連合の「領域横断的なフレイル・ロコモ対策の推進に向けた
WG」を中⼼として、⽇本医学会連合及び⽇本医学会連合加盟の 57 学会、⾮加盟の 23 学
会・団体からなる 80 団体から、「フレイル・ロコモ克服のための医学会宣⾔」9)が発出された。宣⾔
はフレイルとロコモ(ロコモティブシンドローム)の概念の説明と予防・改善による効果の説明、国⺠
の健康⻑寿の達成に貢献するという決意表明で、国⺠に向けた活動⽬標として「80GO(ハチマ
ルゴー)」運動の展開からなる。
④ 低栄養傾向(BMI20 以下)の⾼齢者の割合の増加の抑制
○ 介護保険制度の地域⽀援事業においては、全⾼齢者を対象とした健康・栄養教育、低栄養状
態となるおそれの⾼い者等に対する栄養改善指導、地域における配⾷サービス等を、市町村が地
域の実情に応じ、従前より実施している。
○ 低栄養等⾼齢者の特性を踏まえた⾼齢者の保健指導の在り⽅について研究を実施。さらに平成
28(2016)年度から低栄養等の⾼齢者の特性に応じた保健事業をモデル実施。平成 30
(2018)年度に、「⾼齢者の特性を踏まえた保健事業ガイドライン」を策定し、⾼齢者の特性に
応じた保健事業の全国展開を図ってきた。
○ 令和2(2020)年度から開始されている⾼齢者の保健事業と介護予防の⼀体的な実施等に
おいて、低栄養による⼼⾝機能の低下の予防を⾏うため、「⾼齢者の特性を踏まえた保健事業ガ
イドライン第2版」で栄養(低栄養)に関するプログラム例を紹介するとともに、当該プログラムの実
施に際して必要な財政⽀援等を⾏っている。
○ 平成 29 (2017)年「国⺠健康・栄養調査」において新たに⾼齢者の筋⾁量を把握する等、
⾼齢者の健康・栄養状態に関する実態を明らかにした。
○ 「⽇本⼈の⾷事摂取基準(2015 年版)」策定検討会報告書において、低栄養と関連の深い
虚弱の予防にも配慮し、⾼齢者(70 歳以上)の⽬標とする BMI の範囲を提⽰した。また、⾼齢
者のフレイルやサルコペニア※2 予防と栄養の関係についても、レビューし整理した。「⽇本⼈の⾷事
摂取基準(2020 年版)」では、⾼齢者の低栄養予防やフレイル予防も視野に⼊れて策定を⾏
うこととし、フレイル予防を⽬的として摂取量の基準を設定できる栄養素については、⽣活習慣病の
※1

フレイルは、要介護状態に⾄る前段階として位置づけられるが、⾝体的脆弱性のみならず精神・
⼼理的脆弱性や社会的脆弱性などの多⾯的な問題を抱えやすく、⾃⽴障害や死亡を含む健康
障害を招きやすいハイリスク状態を意味する。

※2

加齢に伴い筋⾁の量が減少していく現象。
3.(3)⾼齢者の健康

第3章 Ⅱ

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